タイの外貨両替チェーン大手Superrich International Exchange が仮想通貨の取扱を発表

この記事のポイント

・Superrich International Exchangeが仮想通貨の取り扱いを開始すると発表。
・ウォレットサービスの展開も予定
・タイ国内で仮想通貨を買えることは海外からの旅行者にとってのメリットが大きい

2018年9月、タイでの大手外貨両替チェーン、Superrich International Exchangeが、新たに仮想通貨の取扱を開始に向け、準備中であることを公表しました。

Superrich International Exchangeはタイの外貨両替の大手で、国内の店舗数は49、取り扱っている各国通貨は39種類になります。同社が仮想通貨の取扱を開始しようと考えたのは、他の外貨交換業者との差別化を図ることが目的となっており、新たなビジネス展開のために、新規技術の導入を積極的に進めていく方向です。ウォレットサービスの展開も検討しており、提携可能な企業を探している状況であると言います。この提携の話には、マレーシアやラオスの他、イギリスの企業からも関心を寄せられているということです。

Superrich International Exchangeが仮想通貨を取り扱うメリット

Superrichが仮想通貨の取扱を始めることについては、2つのメリットがあるといいます。1つ目のメリットは、アービトラージ(裁定取引)ができることです。海外で仮想通貨を取引している投資家は、タイに取引所ができることで、タイの格安な交換レートで割安に仮想通貨を購入できるようになる可能性があるわけです。海外の投資家の利用が増えることで増益の見込みもあがります。

もうひとつのメリットは観光業に大きな利益をもたらす可能性があるということです。複数種類の法定通貨を所持する海外からの旅行者が、タイ国内で所持金を仮想通貨に一元化して換金が可能であるという点です。世界共通で使用できる仮想通貨をタイ国内で自由に使えるようになれば、観光業に与えるメリットもかなり大きなものになるでしょう。仮想通貨が厳しく規制されている国の人が、タイ国内で仮想通貨を購入できるようになるというのもポイントです。仮想通貨の取引目当てでタイへの入国者が増えることは、タイ全体の経済に与えるメリットも十分あると考えられます。

世界中で仮想通貨での決済が可能な店舗も増えており、今後海外旅行者が仮想通貨を利用する率は上がっていく可能性が高いでしょう。観光立国でもあるタイ国内で仮想通貨が手軽に買える状況になるということは、国全体としてのメリットも大きいと言えるかもしれません