ウォレット開発チーム「Cryptonomic」とは?

CryptonomicがTezos公式のウォレットを開発

(引用:https://cryptonomic.tech/)

ICOで巨額の資金を調達して話題となった仮想通貨「」。その動向にも注目が集まっており、Tezosに対応するウォレットが続々と開発されています。

そんな中、ウォレット開発チームの「Cryptonomic」が、2018年7月17日にTezos対応のウォレット「Tezos Wallet」をリリースしました。
本記事ではCryptonomicがどういったプロジェクトチームなのか、またTezos Walletがどのような特徴を持っているのかについて解説していきたいと思います。

Cryptonomicとは?

(引用:https://cryptonomic.tech/)

Cryptonomicはブロックチェーン技術を取り扱っている新興のプロジェクトチームです。ニューヨークに拠点を置き、市からの助成金を受けて仮想通貨ウォレットの開発を行っています。

非中央集権化の実現を目指しており、分散型テクノロジーを用いてこれからの経済のあらゆる側面で役割を持てるようになろうとしています。 Tezosコミュニティのメンバーでもあり、Tezos財団にウォレットの開発を公式に認められ、資金の援助も受けてTezos Walletのリリースに至りました。ウォレットだけでなくさまざまなプロジェクトをサポートしています。

Tezos Walletの特徴

Tezos Walletはデスクトップウォレットです。WindowsやMac、LinuxといったOSで使用可能です。

日本の仮想通貨ユーザーはウェブウォレット、とくに取引所で作成したウォレットをそのまま使っているという場合が多いです。 しかし、ウェブウォレットはインターネット上で管理されており、ハッキングなどによって仮想通貨を失う危険性があります。また、万が一取引所が倒産した場合は、仮想通貨が戻ってこない可能性もあります。 一方、Tezos Walletのようなデスクトップウォレットは、インターネットから切り離した状態で管理するため、安全性が高いといえます。 デスクトップウォレットにはモバイルウォレットと連動しているものもありますが、Tezos Walletでは現時点でモバイルウォレットはリリースされていません。 しかし、今後は仮想通貨が投資だけでなく支払いの手段としても一般的になってくることが予想されるので、利便性向上のためにモバイルウォレットも開発される可能性は高いでしょう。

Tezos向けのウォレットはほかにもある

(引用:https://tezbox.com/)

冒頭でも述べたように、Tezos用のウォレットを開発しているのは、Cryptonomicだけではありません。

ほかにも数多くのコミュニティメンバーが、Tezos財団は関与していないものの、ウォレットの開発を行っています。 たとえば、「TezBox」や「TezosBlue」、「Bakechain」などがあります。TezBoxはデスクトップウォレットもモバイルウォレットも両方リリースされています。 ウォレットは複数作成し、それぞれに分散して管理することが安全という考え方があるので、公認のウォレットが多くあるというのは、Tezosユーザーにとってはありがたみが感じられます。

ウォレット開発が活発なのは期待と信頼の証

BitcoinやEthereumのような成熟した銘柄なら専用のウォレットが作られていても不思議ではありませんが、Tezosのような新規参入の仮想通貨に対してこれほどまでの動きを見せるというのは珍しいです。

これはひとえにTezosの成長に対する期待の大きさとTezos財団とコミュニティメンバーとの信頼関係の強さのなせる業であるといっても過言ではありません。このことは一般のユーザーからも好評価を受けています。 Tezosそのものの動向だけでなく、関連する技術やサービスの開発チームの動きに着目してみるというのも、Tezosへの理解を深める上で重要であるといえます。