アメリカの特別指定国民及び資格停止者リストであるSDN list

 

SDN listとは、アメリカの政府機関「Office of Foreign Assets Control(OFAC)」が発行する特別指定国民及び資格停止者リストのことです。アメリカ国外でアメリカの企業やドルを管理する機関がOFACであり、その機関の発行するSDN listに記載された人や団体は、米ドルで取引ができなくなることを意味します。

SDN list

・アメリカ政府が指定する経済制裁の対象者のリスト
・日本でも銀行や証券会社の口座開設に利用されている
・テロリストに認定されるとまともな日常生活を送れなくなる

アメリカ政府が指定する経済制裁の対象者のリスト

SDN listには、アメリカ政府が経済制裁の対象と決めた個人、企業、団体、国家などが記載されています。アメリカ政府はここに記載されている経済制裁の対象者との取引を禁じており、もし取引を行うと、取引した個人や企業もアメリカ政府やアメリカの企業と取引できなくなってしまうのです。したがって、世界中の金融機関がOFACの一挙一動に注目しています。

日本でも銀行や証券会社の口座開設に利用されている

SDN listは、日本でも銀行や証券会社の口座開設などにおいて、審査の際に利用されています。SDN listに掲載されている個人や団体は、銀行や証券会社の口座ができないということです。日本で現在SDN listに掲載されているのは指定暴力団だけですが、今後は暴力や過激な威力行為を行う団体などに対しても適用されると考えられます。過去に暴力や威力行為を行った個人や団体も対象になるので、赤軍派や中核派、オウム真理教などには適用されることになるでしょう。

テロリストに認定されるとまともな日常生活を送れなくなる

欧米では、武力を行使しての妨害活動はテロ行為と認定されます。もし、そんなテロ行為を繰り返し行う団体に所属していると、テロリストとみなされるということです。欧米でのテロへの対処は非常に厳しいのに対して、日本では欧米と比べて対処が不十分であるため、国際社会から批判されています。日本も国際的なガイドラインに合わせた対応が必要になるでしょう。一度テロに指定されると、銀行口座は凍結されますし、クレジットカードも使用できなくなります。マンションを新たに借りることもできず、飛行機の搭乗も断られてしまうでしょう。暴力団関係者はすでのこのような不便な生活を送っているわけですが、今後の法律の適用次第では誰がどうなるかわからないということです。