Coinbaseに買収されたITのスタートアップ企業「Blockspring」

Blockspringは、アメリカのサンフランシスコに本拠を持つデータ集約ツールなどを得意とするスタートアップのIT企業です。2019年1月、アメリカの大手仮想通貨取引所Coinbaseに買収されたことがわかりました。

CoinbaseによるBlockspringの買収について

・高度なデータ集約ツールで評価を高めていたBlockspring
・Coinbaseによる買収を好意的に捉えているBlockspring
・企業買収で事業強化を図るCoinbase

高度なデータ集約ツールで評価を高めていたBlockspring

Blockspringでは、異なるAPIを通じて取得される情報を、グーグルスプレッドシートやエクセルなどにコーディングなしで統一形式によって出力を行う技術を開発しています。この技術によってBlockspringは高く評価され、2015年に行った投資ラウンドでAndreessen Horowitzなどのベンチャーキャピタルから340万ドルを調達することに成功しました。この時期にすでに、Coinbaseからも高く評価されていたようです。CoinbaseのCTOは、アプリケーションとスプレッドシートをコーディングスキルなしで接続できるのは非常に高度なソリューションで、多くの企業がこの技術によってデータ集約を改善することになるとBlockspringを有望視していました。

Coinbaseによる買収を好意的に捉えているBlockspring

Blockspringは公式ブログで、Coinbaseの優秀なエンジニアチームや同取引所の金融システムへの貢献度などを理由に挙げ、この買収は歓迎すべきものだと述べています。また、自社だけでは不可能だった壮大なプロジェクトにも、Coinbaseのメンバーとなら可能で、よりシンプルで使いやすい技術の開発に努めたいとも語りました。なお、Coinbaseに買収されることになったBlockspringですが、同取引所に機能を統合させたものの、今後も独立した企業としてAPIサービスなどの提供を続けることが伝えられています。

企業買収で事業強化を図るCoinbase

2018年に3億ドルの資金調達に成功したと伝えられるCoinbaseは、それ以降、積極的に企業の買収を行っています。Blockspringの買収で実に11社目であり、事業のあらゆる部門において強化を図っているのがよくわかる展開です。今後とも企業買収によって事業を拡大していくと予想されますが、その暁にどんなサービスを展開してくれるのかに注目が集まっています。