ブロックチェーンセンターをニューヨークにオープンするNYCEDCのCSO Ana Arino氏

Ana Arino氏は、New York City Economic Development Corporation(ニューヨーク市経済開発公社:NYCEDC)のCSO(最高戦略責任者)です。2019年、NYCEDCがニューヨークのベンチャーキャピタルなどと提携して、ニューヨーク市にブロックチェーンをオープンすることを発表しました。

Ana Arino氏がCSOを務めるNYCEDC

・マンハッタンにブロックチェーンセンターをオープン
・2019年秋にブロックチェーンのテストを計画
・ニューヨークをブロックチェーンの中心都市に

マンハッタンにブロックチェーンセンターをオープン

NYCEDCは1991年設立の非営利団体であり、ニューヨークの経済成長をサポートする目的で活動しています。Arino氏によると、NYCEDCとベンチャーキャピタルのフューチャー・パーフェクトベンチャーズ、業界団体GBBCが提携し、市からも10万ドルの寄付を受けて、マンハッタンにブロックチェーンセンターをオープンすることになりました。これからもさまざまな企業と提携していくそうで、すでにMicrosoftとIBMがパートナーになっています。4000平方フィートの敷地を持つ同センターでは、ブロックチェーンソフトウェアの開発者に向けた講座を提供していく予定です。

2019年秋にブロックチェーンのテストを計画

Arino氏は、2018年の仮想通貨市場の停滞についてそれほど悲観的に考えていないようです。この分野のスタートアップ企業の多くが業務縮小を余儀なくされていますが、Arino氏は「このテクノロジーはまだまだ始まったばかりの分野で、初期の段階では進化過程に不確実性があるのは当然です。ブロックチェーンにはさまざまな開発可能性があることを、このセンターを中心に証明していきたいと思います」と述べました。2019年には、ブロックチェーン技術を使用したテストを行う計画があるとのことですが、具体的にどんなテストなのかは不明です。

ニューヨークをブロックチェーンの中心都市に

ニューヨークは、世界的に見てもブロックチェーン関連の企業が急成長を見せている都市です。市場停滞に多くの投資家が苦しんでいた2018年にも、同市のスタートアップ企業はベンチャーキャピタルから合計5億ドル以上の出資を受けています。ブロックチェーン関連の求人も大幅に増えており、今世界で最もブロックチェーンが熱い都市と言えるでしょう。Arino氏もNYCEDCがこの分野をリードして、ニューヨークをブロックチェーンの世界的中心地にしたいと語っています。