仮想通貨カストディアンBitGOが示す仮想通貨市場の未来とは?

仮想通貨カストディアンが今注目されています。その発端は証券大手のゴールドマン・サックスが仮想通貨カストディアンのBitGOへ巨額の出資をしたと報じられたこと。

・仮想通貨が証券の様に実体化することでカストディアンが必要とされる
・ゴールドマン・サックスは今後のカストディアン需要の拡大を見越してBitGOへ出資した
・BitGOはハーバーなどSTO企業のトークンを保管する業務を行っている

今後、BitGOへの注目がますます大きくなるであろう、その理由を解説します。

仮想通貨市場の変革がカストディアンを求めている

カストディアンとは、有価証券を現地で保管することを請け負う企業のことです。特に外国の有価証券などを購入した場合、投資家がそれを実際に手にするためには輸送費や安全に保管するための手間や費用がかかります。そこで、そういった投資家のために有価証券の管理や現地での売買を肩代わりするサービスを提供するのがカストディアンです。

しかし、仮想通貨の実態はネットワーク上のブロックチェーンです。しかし、最近有価証券のように実体化する動きが出てきました。それがセキュリティトークンです。セキュリティトークンとは、ハードウェアウォレットやペーパーウォレットのように仮想通貨を実体化したもの。実体化した仮想通貨は保管や管理の必要性が発生します。そこで、必要とされ始めたのが仮想通貨カストディアンであり、そのサービスの大手がBitGOなのです。

ゴールドマン・サックスも仮想通貨カストディ事業に注目

2,018年10月、BitGOは証券会社大手のゴールドマン・サックスらから、計5750万ドルもの巨額の融資を受けたと発表しました。これにより、ゴールドマン・サックスは仮想通貨カストディ事業に参戦したことになります。これから仮想通貨のセキュリティトークン化はさらに加速化すると見られ、機関投資家や大資本家による仮想通貨カストディアンの利用は増えていくことでしょう。

ゴールドマン・サックスはその将来を見込み、仮想通貨カストディ事業に参入することで莫大な資金の流入を狙っているものと思われます。BitGOに注目したのはゴールドマン・サックスだけではありません。不動産や絵画など非流動性資産をトークン化して流動性を高め取引しようとする企業ハーバーも、BitGOと提携。BitGOがハーバーのSTOによるトークンを保管することで、投資家に安心感を与えることになります。

仮想通貨がセキュリティトークン化することで需要が高まる仮想通貨カストディアン。BitGOはこれからますます注目されていくでしょう。