小売業大手カルフールがブロックチェーンによる情報共有化に参画

 

この記事のポイント

・カルフールとIBMとの提携
・ブロックチェーンを活用した情報の共有
・生産者と小売業とを結ぶ情報ネットワークの構築

カルフールがIBM FOOD Trastとの提携を発表

カルフールといえばかつて日本にも存在していたフランス資本のスーパーストアです。小売業が仮想通貨との関係を結ぶことはこれまであまり考えられてきませんでしたが、このほどIBMがとりまとめた仮想通貨事業と小売業界との連携が明らかになり、ブロックチェーンがもたらす可能性がさらに大きくなることを示唆するものとなりました。IBMが手がけるのはIBM FOOD Trastです。IBMが出資するこのサプライヤーはブロックチェーンを活用してネットワークを構築します。

IBM FOOD Trastとの提携がもたらすもの

カルフールが発表した声明によれば、このほどIBM FOOD Trastとの連携を行うと述べていて、流通業界にブロックチェーンを活用したプラットフォーム構築に意欲を示しています。ブロックチェーンはそれぞれの情報を一つの鎖輪の中に記録していくため、情報の相互交換が可能であることと、高いセキュリティ機能により、安全な情報の共有や交換が可能です。

IBM FOOD Trastとカルフールが社会実験を進める

すでにカルフールとIBM FOOD Trastは流通におけるブロックチェーン利用実験を始めていて、小売業界だけでなく生産者との情報を共有するサービスの構築も進めてきました。これらの社会実験が成功裏に終わったため、今回正式にブロックチェーンを活用した流通機構の推進事業に加わることを決定したのです。

ブロックチェーンによる情報の共有化

カルフールといえばフランスだけでなくヨーロッパ、アジアでも店舗を展開し、店舗数は1万店を優に上回ります。生産者、サプライヤー、小売店をブロックチェーンで結ぶことで、情報の共有だけでなく、商品の追跡作業も容易に行えるようになります。大きなブロックチェーンが構築されることで、仮想通貨のもたらす将来性に期待が示されるようになっています。

今後の展開

今後流通の透明化に加えて、仮想通貨による決済システムなどを導入することで、一般の通貨に頼らない独自の決済方法を確立することも可能になります。そうなることで仮想通貨を利用する人が増加し、仮想通貨界に大きな影響を与えることは間違いありません。IBMの新たなビジネスモデルとしても今回の動きは注目を集めていて、今後小売業界に大きな革命をもたらすのではと期待を集めています。