フォルクスワーゲンが仮想通貨IOTAと連携

 

この記事のポイント

・IOTAとはIoT関連の仮想通貨
・IOTAがもたらす便利な社会
・フォルクスワーゲンとの提携

IoTが浸透

家電製品や自動車など生活上のさまざまなものをインターネット接続により操作できる技術が人気です。外出先で自宅のエアコンのスイッチを入れたり、洗濯機をかけたりといったことも可能です。このような技術をIoTと呼びますが、このほどIoTに関連した仮想通貨が登場し、市場関係者や投資家から注目されています。IoTと関連した仮想通貨はIOTAと呼ばれています。

IOTAとは

IOTAはいわゆるブロックチェーン技術を利用して誕生した仮想通貨の一つですが、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨が採用するブロックチェーンの方式とは異なっています。ビットコインやイーサリアムは一つの鎖(チェーン)上に仮想通貨が連なる形式を取っていますが、IOTAは蜘蛛の巣のように網の目状にチェーンが広がる方式を採用しています。これによりブロックチェーンが限りなく永久に広がるようになります。

IOTAがIoTと結びつけられる最大の理由は承認作業の無料化です。IOTAが採用するのはPoWと呼ばれる承認方式で事実上送金手数料を無料化することが可能です。承認作業に費用がかからないため、IoTに活用することが可能になり、家電製品や自動車などの操作を行う際に、ブロックチェーンを利用した承認システムを導入できるようになりました。

フォルクスワーゲンとの連携

IOTAの動きと関連して注目を集めているのがフォルクスワーゲンとIOTAとの連携です。ドイツの自動車メーカーフォルクスワーゲンはかねてからIOTAと連携しデジタルカープラスと呼ばれる新たなプラットフォームの開発を行ってきました。自動車メーカーがブロックチェーンを利用する動きは、トヨタによるイーサリアムへの出資が有名ですが、実際にブロックチェーンを自動車のメンテナンスに活用するのはフォルクスワーゲンが初めてになります。

今回のプロジェクトにより、近い将来IOTAを活用したアプリケーションを利用し、自動車のメンテナンスや目的地、自動車の使用状況などを把握できるようになります。これにより適切なメンテナンスが提供できるようになるだけでなく、エンドユーザー側に対してより的確なサービスを提供できるようになります。今後このような動きは他の自動車メーカーにも波及するようになることが期待されています。