オンライン通販業者「Overstock」の創業者で現CEOのPatrick M. Byrne氏

 

Patrick M. Byrne氏は、アメリカユタ州に本社を構えるオンライン通販業者「Overstock」の創業者で現CEOです。

Byrne氏について

・天才かつエキセントリックな人物
・Overstockを創業し大企業に成長させる
・仮想通貨で法人税を納めることを決定

天才かつエキセントリックな人物

Byrne氏は保険業界の大物John Byrne氏の息子で、ダートマス大学で中国思想を、ケンブリッジ大学で数学論理を学び、さらにスタンフォード大学で哲学博士の学位を取得しました。また、老子の「道徳経」を翻訳して出版するなど東洋思想にも深い見識を持ち、若いころから秀才ぶりを発揮するとともに、さらにフリードマン財団で理事長を務めながら教育改革にも力を入れるなど旺盛に活動しています。一方、何かにつけて映画『スターウォーズ』のセリフを引用するほどのマニアで、また飛行機内に実弾入りの拳銃を持ち込もうとして警察に逮捕されたこともあるような、ちょっとエキセントリックな面もある人物です。

Overstockを創業し大企業に成長させる

ビジネスでは、1999年にソルトレイクシティ近郊のミッドヴェールでオンライン通販のOverstockを創業します。同社は社名の通り、過剰なまでの大量仕入れで在庫品を安く確保し、全米に向けて安く販売する手法が特徴です。Overstockでは家具、衣料品、家庭用品、宝石など幅広い商品を扱い、年商十数億ドルを上げています。また、米Amazonを悪の帝国と呼んで書籍販売にも力を入れ、Amazonの需要独占と戦う姿勢を見せており、さらに早くからインターネットや仮想通貨決済を採用するなど天才肌の経営手腕でも有名です。

仮想通貨で法人税を納めることを決定

そんなByrne氏率いるOverstockが、2019年1月、オハイオ州での事業税の支払いを一部仮想通貨で行うことを発表して話題を集めました。オハイオ州は、2018年11月、ビットコインとビットコインキャッシュでの法人税の納税を認めており、2020年までに仮想通貨で納税できる税金の種類と納税可能な仮想通貨の種類を増やす方針を掲げるほど、アメリカでも仮想通貨の支持派として知られる州です。Byrne氏は州政府の仮想通貨の受け入れを歓迎し、世界経済での立場を確保するのに最善の方法と称賛しています。これにより、Overstockはアメリカ初の法人税を仮想通貨で納める主要企業になる見込みです。