韓国最大のオンラインゲーム会社NEXONの筆頭株主の投資会社NXC

 

NXCは、韓国最大のオンラインゲーム会社NEXONの筆頭株主で、投資事業を営む企業です。2017年には韓国初の仮想通貨取引所Korbitの経営権を買収するなど、仮想通貨市場にも大きな影響を持つ大企業でしたが、2019年、子会社のNEXONも含めて身売りされることが決まっています。

NXCの身売りについて

・Korbitを買収して仮想通貨業界にも進出していた
・株式の売却が報じられる
・2019年4月中に入札開始か

Korbitを買収して仮想通貨業界にも進出していた

2017年9月、オンラインゲームのNEXONの親会社であるNXCは、2013年に韓国で初めて設立された仮想通貨取引所のKorbitの株式のうち約65%を約91億円で取得しました。韓国での仮想通貨熱が高まりを見せていたことと、ブロックチェーン技術への期待を込め、事業の多角化を狙った買収です。この結果、ゲーム内アイテムをブロックチェーン上にトークン化する「Spell of Genesis」というオンラインゲームも登場し、同社の事業にも新しい展開が見られていました。

株式の売却が報じられる

しかし、2019年1月、NEXONの創業者Kim Jung-ju氏は、妻や関係者も含めて所有するNXCの株式のうち98.64%を売却することが報じられました。NXCはNEXONの株式のうち約48%を保有する事実上の親会社ですから、これによりNEXONも身売りされることになります。実はそれ以前から売却が水面下で進行していたようですが、売却額があまりにも高額(88.7億ドル、日本円で約1兆円)であるため、なかなか名乗りを上げる企業が表れませんでした。

2019年4月中に入札開始か

その後、これだけの巨額の資金を用意できるゲーム会社は少ないと見られていたところ、中国のゲーム会社のテンセントと、それと提携するスマホゲーム会社のネットマーブル、また、東アジアに特化したファンドのMBKパートナーズなどの名前が候補に挙げられるようになります。そして3月、NXC売却の主幹であるドイツ証券とモルガン・スタンレーによって、買収候補の5社が発表されました。その5社とは、名前の挙がっていたテンセントとMBKパートナーズ、それにカカオトークで有名なKakao、さらにベインキャピタルとPEファンドという面々です。ネットマーブルはMBKパートナーズと連合して間接的に買収に参加しています。今後、4月中に入札が開始されると見られており、その結果に注目が集まっている状況です。