半導体関連企業を苦しめるCrypto Hangover(仮想通貨後遺症)




 

Hangover」は、日本語では「仮想通貨後遺症」と表現されています。2018年11月、アメリカの半導体・GPUメーカー「Nvidia」のCEOが自社の業績を発表する際にこの言葉を使用しました。

仮想通貨後遺症の問題について

・仮想通貨後遺症が原因で業績を下げたNvidia社
・多くの半導体関連企業が仮想通貨後遺症に苦労している
・ブロックチェーン技術の有用性は変わらない

仮想通貨後遺症が原因で業績を下げたNvidia社

ブームを受けて、仮想通貨は2017年後半に大きく高騰しましたが、2018年に入って以降は急激に下落し、市場全体が低迷していると言える状況です。しかし、高騰時に大きなリターンを得た投資家たちは、まだ当時の水準のリターンを期待している節があります。Nvidia社は、2018年度第3四半期の粗利率が低下したことを発表しましたが、その原因の一つに、こうした仮想通貨後遺症の人たちを挙げています。同社のGPUは仮想通貨ブームにより価格が大きく上昇しましたが、すでにマイニング目的でのニーズは枯渇しています。にもかかわらず、往時のリターンを期待する仮想通貨後遺症の人たちのおかげで、マイニングニーズの枯渇後もGPUの価格は予想ほど下落しませんでした。そのため、過剰な流通在庫が発生。その結果、Nvidia社の業績は期待を大きく下回って、株価も16%以上下落することになってしまいました。

多くの半導体関連企業が仮想通貨後遺症に苦労している

狂乱とも言える仮想通貨ブームにより、Nvidia社のビデオカードの価格は大幅に上昇しました。しかし、マイニングでのニーズが枯渇した後でも、安くなるのを待っていたユーザーにアピールするほどのスピードでは下落しなかったわけです。こうした現象はNvidia社だけに見られるものではありません。アナリストたちは、大手半導体メーカーの「AMD」について、仮想通貨後遺症が原因となる問題が長引いていることの可能性を指摘しています。AMDの人気GPUはピーク時に価格が約550ドルにまで上昇しましたが、最近の販売価格は約180ドルほどです。ピーク時から67%も下落しています。仮想通貨後遺症が原因で、2018~2019年にかけて業績を大きく落とす半導体関連企業はほかにもあります。

ブロックチェーン技術の有用性は変わらない

しかし、一時のブームが去ったとはいえ、ブロックチェーン技術の有用性に変わりはなく、仮想通貨もやがては広く普及するだろうとも考えられています。近い将来、世界を揺るがすような金融革命が起こるかもしれないと予想する経済学者もいます。