メルセデス・ベンツで有名な自動車メーカーダイムラー社が独自の仮想通貨を発行

 

メルセデス・ベンツで有名な自動車メーカー、ドイツのダイムラー社が独自の仮想通貨を発行し、エコ運転を推進するプロジェクトを開始しました。

ダイムラー社の仮想通貨に関する取り組み

・独自通貨「MobiCoin」を発行
・優良ドライバーに仮想通貨での報酬
・ブロックチェーン技術でエコ運転を推進

独自通貨「MobiCoin」を発行

ダイムラー社は、2018年2~3月にスペインのバルセロナで開催された「Mobile World Congress」にて、MobiCoinという独自の仮想通貨を発行することを発表しました。ダイムラー社は、2017年1月にPayCash Europe SAを買収、Mercedes payを発表していましたが、それに次ぐ仮想通貨やブロックチェーン関連のニュースです。

優良ドライバーに仮想通貨での報酬

ダイムラー社は、低速でスムーズなエコ運転を推進するプロジェクトを開始しています。MobiCoinもそのプロジェクトの一環です。500人のドライバーを対象としたテストにおいて、エコ運転を行うドライバーと認められた人に配布されることになります。事前にドライバーがMobiCoinのアプリをスマホにインストールすることで、運転中の加速状況、スピード、ブレーキのタイミングなどがブロックチェーン上に記録されるという仕組みです。その記録をもとに、優良ドライバーにはMobiCoinが配布されることになります。なお、参加者はアプリを通じて、他のドライバーの運転やMobiCoinの獲得状況もわかるようになっているそうです。MobiCoinを多数獲得したドライバーには、メルセデスカップの決勝戦やドイツツーリングカー選手権などのチケットが賞品として与えられます。

ブロックチェーン技術でエコ運転を推進

ダイムラー社のプロジェクトは、自動車開発の先進国であり、環境への取り組みも盛んなドイツらしい取り組みです。特に、ダイムラー社があるシュトットガルトは、大気汚染が長年問題視されていることもあって、エコ運転の推進に力を入れていることがよくわかります。ドイツではダイムラー社だけでなく、ポルシェ、BMW、ボッシュ、フォルクスワーゲンなど、ブロックチェーン技術に関心を持つメーカーは少なくありません。また、高速道路や駐車場の料金、カーシェアリングの決済、電気自動車の充電料金など、ブロックチェーン技術の導入によって合理化が期待できる部分も多く、自動車業界全体にとっても大きな魅力です。今後、どのようにブロックチェーン技術が浸透していくかに期待が寄せられます。