ブルキナファソと共同でブロックチェーンアプリのテストを行う銀行「ドイツ復興金融公庫(以下KfW)」

 

ドイツの大手銀行であるドイツ復興金融公庫(以下KfW)は、2018年12月、西アフリカのブルキナファソの財務省と、公共財務の管理のためにブロックチェーンアプリのテストを共同で行う計画があることを発表しました。

KfWとブルキナファソのテストについて

・ドイツの公共政策を推進する公法機関
・ブロックチェーン技術による財務管理のテスト
・ブロックチェーン技術が支える未来

ドイツの公共政策を推進する公法機関

KfWは、KfW法(ドイツ復興金融公庫法)に基づいて1948年にフランクフルト・アム・マインにて設立された公法機関です。ドイツ政府の国内外の公共政策を推し進めることを目標とし、その金融商品やサービスは、新規事業、中小企業、環境保全、技術革新、インフラ整備、その他の開発協力など多くの分野に対応しています。日本でも活発に債権の発行を実施するなど、グルーバルに展開する銀行です。

ブロックチェーン技術による財務管理のテスト

2018年12月、そんなKfWが、ブルキナファソの財務省と共同して、ブロックチェーン技術を用いた公共財務管理のためのアプリケーションのテストを行う計画があることを明らかにしました。その前月、KfWは自身の開発した「TruBudget」というオープンソースアプリのテストを、コンサルティング会社のBearingPoint社やAccenture社とともに、6カ月以内にブルキナファソにて実施すると声明を出していましたが、それが今回の発表につながっています。このアプリケーションを使えば、ユーザーの契約をリアルタイムで承認することが可能です。そのため、書類作業などの無駄なコストの削減につながるとともに、資金が正当なのかどうかの確認も容易になることが期待されます。リスクの管理を容易にするには国内に支店を置いて実施するのが通常ですが、KfWによると、ブロックチェーン技術を用いたこのアプリケーションなら遠隔からでもプロセスを処理できるとのことです。

ブロックチェーン技術が支える未来

アフリカの多くの国はいまだ発展途上とみなされることが多く、実際、ブルキナファソも世界の貧困国ランキングで上位に位置する小国です。しかし、ブルキナファソは2000年に貧困削減戦略文書を策定し、経済改革と民主化を推し進めています。その努力は諸外国からも高い評価を受けており、今回のKfWも同国の可能性を見据えてのことでしょう。そこにブロックチェーン技術が導入されることで、今後の同国の経済の鍵を握ることになりそうです。