Ethereum Classicとは何?




Classicは、2015年に生まれた仮想通貨で2017年に市場での価格が35倍に上がったことで注目されました。この記事では、 Classicの概要について解説します。

この記事のポイント
  • Ethereum Classicとは?
  • Ethereum Classicの特徴とは?
  • Ethereum Classicの可能性は?

Ethereum Classicとは?

Ethereum Classicとはどんな仮想通貨なのでしょうか。時価総額2位のEthereumという名前が含まれていることからEthereumと関係があることは確かです。

EthereumとEthereum Classicは、ブロックチェーン上で最初のブロックから192万ブロック目までは同じ仮想通貨として存在していました。現在もそのブロックまでは、同じ取引歴が記録されています。

192万ブロック目で何が起きたかというと、DAOハッキングという事件が起きました。

この事件は、DAO(Decentralized Autonomous Organization)というEthereum上でDappsの開発をしている機関がスマートコントラクトの脆弱性を突かれてハッキングにあったというものになります。620万ものEthereumがハッカーによって盗まれました。現在の価格でいうと20億ドル近くになります。

スマートコントラクトとは?

ブロックチェーン上で予め契約内容や契約執行の条件をプログラムしておくことで、条件に該当した際に契約が自動で執行され仲介人を必要とせず不正や改ざんを防ぎつつ取引を運用管理できる仕組みのこと。プログラム自体は、開発者によって自由に書き換えることができるので仮想通貨自体に不備がなくても、スマートコントラクトでプログラムに脆弱性があれば、ハッキングされる恐れがあります。

DAOハッキング事件

この事件によって、Ethereumのコミュニティは多大な影響を受けました。10%以上のEthereumがDAOに投資されていたからです。コミュニティによって議論された結果、スマートコントラクトの不備を修正するためにハードフォークするという結論になりました。

しかし、この決断は全員が賛成したわけではありませんでした。以下が反対派の意見となります。

  1. 今回起きたハッキング事件で発見されたスマートコントラクトの欠陥はEthereum自体の欠陥ではなく、DAOのコードが問題でした。例をあげると、政府が不備のあった企業に対して救済措置を取っていることをと変わりません。
  2. ハッキング事件が起きるたびハードフォークしてしまうと、ブロックチェーンの特徴である”不変性”が失われてしまい、最終的にはその通貨自体の信用がなくなってしまうのではないかという懸念がありました。

Ethereum Classicの誕生

このような議論がありながら圧倒的多数で、ハッカーに対して盗んだ仮想通貨を与えてはいけないという理由でハードフォークが行われました。

つまり、192万番目のブロックでEthereumマイニングノードがハードフォークを確認し、ハッカーが盗んだ通貨とは違う新しいEthereumが生まれました。

しかし、元のノードがハードフォーク前のEthereumもマイニングしていることから、ここでEthereum Classicという仮想通貨が生まれたのです。

ブロックチェーンのハードフォークが行われた場合、ハードフォーク前の全てのデータは妥当だとして扱われます。なので、1Ethを持つEthereumユーザーは、ハードフォーク後に新しいブロックチェーン上にその1Ethを持つことになります。

仮想通貨が生み出されることになるので、取引が安全に行われるのか取引所がその通貨の存在を認めるのかという問題が生まれましたが、現在ではEthereumとEthereum Classic共に安全に取引されています。

なぜEthereum Classicという名前なのか?

EthereumとEthereum Classicのどちらが新しいかというと、大抵の人はEthereum Classicだと思うでしょう。しかし、それは間違いです。

Ethereum Classicとはオリジナルであるという意味を持ち、普遍性を守った元のEthereumのブロックチェーンを継承しています。現在あるEthereumは、すでにブロックチェーンが修正された通貨なのです。

Ethereum Classicの可能性とは?

Ethereum ClassicとEthereumは、元々は同じ仮想通貨であるので通貨自体の仕様は非常に似ていますが、長期的な目線で見ると両者には違いがあります。

具体的には、Ethereum ClassicはICOをしていません。彼らは、他の仮想通貨と資金調達や市場シェアのために競うことを目的としていないのです。

Ethereum Classicが目的とするのは、IoTにおけるスマートコントラクトの実装です。

例えば、将来、自動車の交通事故があったとします。銀行口座にアクセスするだけでは、その交通事故に関して何も進展はしませんが、仮想通貨取引に関するブロックチェーンにアクセスすれば車に関する情報や保険の情報などその事故に関する事柄が自動で解決されていきます。

この実現を目指すのがEthereum Classicです。仮想通貨を全てのデバイスにアクセスすることができるようにし、スマートコントラクトによって複雑な処理を実行することを可能にします。

さらに、ETCDEV team CTOのIgor Artamonov氏がスケーラビリティ問題に関しても言及しています。彼はEthereumへの実装が予定されているPoSはETCに実装の予定はないとのことです。その代わりに、Ethereum Classicはオフチェーンによる解決を考えています。これはライトニングネットワークとよく似た構造です。

ライトニングネットワークとは?

ビットコインで将来的に実装が予想されている技術になります。これは、ビットコインのブロックチェーン内で取引をするのではなくブロックチェーン外(オフチェーン)で取引を完了させ必要なときに元のブロックチェーンとデータの受け渡しを行うことになります。これにより”取引に10分間が必要”という制約がなくなり、送金スピードの向上や手数料を安くすることが可能だと言われています。

まとめ

ETCは、ビットコインとEthereumの概念や開発思想の中間に位置する仮想通貨といって良いでしょう。

Ethereumの兄弟のように捉えられがちですがIoT分野でのスマートコントラクトの活用や取引承認方法がEthereumと差別化できた時に、Ethereum Classicの価値が見出されると予想されます。