Moneroは2014年の4月に「Bytecoin(バイトコイン)」を基本として開発・公開された仮想通貨です。単位は「XMR」です。2017年に世界最大の取引高を記録している韓国の仮想通貨取引所のbithumbが取り扱いの開始を発表して大きな話題になりました。1年半の間に200倍もの価格上昇を記録しています。
- 匿名性が高い
- 取引スピードが速い
- マイニングしやすい
匿名性が高い
Moneroが話題になったのは、その匿名性の高さです。特殊なアルゴリズムで実現しています。
仮想通貨で使われるプロトコルに”Crypto Note“というものがあり、Moneroは、その中で”CryptoNight”というプロトコルを採用しています。
特徴的なのは”リング署名“というシステムです。
これはグループの公開鍵をまとめて利用することによって個々が特定されてないようにして、実際の取引で署名者を隠したまま第三者へアドレス開示・取引を行います。リング署名で行われた取引は、特定のグループとして承認されて、第3者は取引の個別の署名を特定・区別することができないようになっています。
取引スピードの速さ
Moneroの強みは、公開鍵をふせたまま複数まとめて処理する点にあります。
Moneroのアドレスはワンタイムアドレスで匿名性を確保するとともに、迅速に送金することができます。ビットコインはブロックチェーン内におけるブロック生成間隔は10分です。これは、1つの取引が完了するまでに10分以上必要となることを意味します。
Moneroの場合は、ブロック生成間隔は2分です。ビットコインと比較して5分の1のスピードで高速に取引を完了することができ、送金を迅速にできるというメリットがあります。
マイニングしやすい
Moneroのもうひとつの大きな特徴が、マイニングしやすいという点です。
マイニングは個人単位のマシーン性能ではマイニングを専門とする企業に対抗して利益を得ることは不可能に近く一部のマイナーによる独占市場となる傾向があります。
Moneroの開発者グループはこれに対抗するアップデートを発表しており、小規模マイナーでも充分にマイニングで利益が出るように工夫しています。
高騰する可能性
Moneroと同様に匿名性が高い仮想通貨としてZcach(ジーキャッシュ)がありますが、JPモルガンがZcashの技術に注目して提携を行うことを発表し価格が一気に上昇しています。
Moneroも同様に、大手の金融機関などとの提携や連携が予想されます。そうなればZcashと同じように高騰する可能性があると言えます。
すでに投資家からの期待値は高く、海外の取引所では2016年8月から2017年12月までの間に約200倍以上の価格上昇を記録しています。
まとめ
Moneroの特徴についてご紹介しました。セキュリティのレベルも高く、取引速度も高いことから2017年に大きく知名度を上げたのがこの仮想通貨です。
将来的にインターネットを経由して、よりオープンに分散管理される社会になることは間違いないでしょう。このような状況の中で、しっかりとした技術力に支えられた匿名性の高いMoneroの需要が上がることは容易に予想することができます。
興味深い点として、他の仮想通貨と違ってビットコインをベースとしていない通貨であることもあります。ビットコインとは違う系譜だからこそ、技術的なポテンシャルはまだまだ未知数で期待できると思います。
匿名性を売りにする通貨は他にも多くあり、どのように差別化を図っていくかが今後の課題になると思われます。