大学と提携して仮想通貨の普及に努める金融機関Bitcoin Suisse AG

世界各国で仮想通貨やICOへの姿勢が二分化されつつあります。

アメリカやカナダなどの北米の国や中国、アラブ諸国などは仮想通貨への警戒心をあらわにし、規制を強めている一方、日本やシンガポールなどの国は法律での仮想通貨の立場を明確にするほか、金融緩和などを行って仮想通貨を取り入れています。

特にスイスは仮想通貨やブロックチェーンを様々な制度へ取り入れたり、「クリプトバレー」と呼ばれる仮想通貨特区とでも言うべき地域を設けるなど、他の国と比べて非常に積極的に仮想通貨を受け入れる「仮想通貨先進国」となっています。

今回紹介するのはそんなスイスの中で仮想通貨の普及を後押しする銀行 Suisse AG」です。

Bitcoin Suisse AGとは


Bitcoin Suisse AGは個人や企業を顧客に仮想通貨を管理するプラットフォームやICOのプラットフォームや調達資金の清算など、仮想通貨に関して幅広いサービスを提供しています。

Bitcoin Suisse AGが携わった主なICOとしてはOmiseGOやZilliqa、Tezosなどが挙げられ、ICOで集めた総額は2017年にはおよそ10億スイスフラン(約1100億円)に達しました。

5年以上仮想通貨の投資や取引を行ってきたノウハウは確かなもので、投資家に利益をもたらしてくれます。

Bitcoin Suisse AGは金融機関ではありますが、スイス国内の金融機関を規制するFANMAの管理下にはありません。

Bitcoin Suisse AGを規制するのはFANMAが認可した、パラバンキング部門(利益を得ることを目的に銀行が行う活動)の自主管理機関であるVQFです。

VQFは顧客の安全性やハッキングされる危険性の排除を第一に掲げ、マネーロンダリングの撲滅のために活動しています。

Bitcoin Suisse AGがLucerne Universityと提携


Bitcoin Suisse AGはスイスにあるLucerne Universityと提携を結んでおり、大学の学費をBitcoinで支払えるようにしました。

Bitcoinは価格の変動が大きく、学費のような価格が変わらないものを支払うには不便でした。

そこでBitcoin Suisse AGが間に入り、学費として納められたBitcoinを運用して利益をあげ、学費としてLucerne Universityへ還元します。

このBitcoin Suisse AGの取り組みは学生は学費を納める手段が増え、大学はBitcoinの価格の変動を気にせずに収入を得ることができ、Bitcoin Suisse AGも仮想通貨の取引高が上がるなど多くの人にメリットがあります。

仮想通貨を決済手段として使えるBitcoin Suisse AGのような銀行が増えていけば、世の中は更に便利になっていくかもしれません。

仮想通貨を積極的に取り入れていくスイスの姿勢には注目したほうがいいでしょう。