BitTorrent,Inc.が仮想通貨「BitTorrent Token(BTT)」をリリース

 

BitTorrentとは、BitTorrent,Inc.が提供するピア・ツー・ピアのデータ共有ソフトです。2019年1月、BitTorrent,Inc.は、BitTorrentのサービスと結びつけた「BitTorrent Token(BTT)」という仮想通貨を発行すると発表しました。

BitTorrentとBTTについて

・ダウンロードの効率性の問題
・BitTorrentの問題点を改善するために発行
・ユーザーからの高いニーズと異例の長期エアドロップ計画

ダウンロードの効率性の問題

2001年の登場以降、ユーザー同士がデータを自由にやり取りできるツールとして瞬く間に普及し、今も月間1億人以上のユーザーが利用するBitTorrentですが、ダウンロードの効率性を妨げる問題を常に孕んでいます。BitTorrentは、自分がダウンロードしている間、同時に自分の持つデータをアップロード(シード)することで各ユーザーがデータをやり取りできるという仕組みですが、ほとんどのユーザーは自分のダウンロードが完了した時点でネットワークから離脱しているのが現状です。アップロード帯域を提供するユーザーが少ないと、全体のダウンロードの効率性が下がってしまいます。

BitTorrentの問題点を改善するために発行

BTTはこの問題を改善するために開発されました。BTTは、シーダー(データをアップロードするユーザー)に報酬として多く支払われる仕組みになっています。そのため、従来よりも多くのユーザーが、自分のダウンロードが終わっても、使用した帯域分を還元しようとシードを続けることが期待されるでしょう。つまり、BTTの発行によって、BitTorrentのダウンロードの効率性が大きく改善することが期待できるのです。BitTorrentユーザー全体が大きな価値を享受できるということで、BTTには大きな期待がかけられています。

ユーザーからの高いニーズと異例の長期エアドロップ計画

実際、BTTが2019年1月31日にバイナンスに上場すると、たちまち価格が上昇しました。上場翌日には、トークンセールの時点より価格が4倍に上昇しています。あまりに高いニーズでシステム障害が起こったぐらいですが、BitTorrent,Inc.によると、それまでの間に594億BTT(約8.2億円)の売り上げがあったとのことです。その後、BTTはOKExにも上場し、2月から取引が開始されています。また、今後、2025年までの異例なほどの長期に渡ってエアドロップが予定されており、仮想通貨市場全体にも大きな影響を与えそうです。