シカゴ証券取引所からブロックチェーンのベンチャー企業に移籍したKapil Rathi氏

先日、シカゴ証券取引所のトップだったKapil Rathi氏が、ブロックチェーンのベンチャー企業である「AlphaPoint」に移籍し、グローバルトレーディング部門の長に就任したというニュースがありました。大手からベンチャーへの人材流出は昨今よく聞かれますが、Cboe証券部門のトップが移籍するということは、それだけそこに成長の可能性が見込まれるからでしょう。

Kapil Rathi氏の移籍ついて

・金融分野での華々しい経歴
・Rathi氏が移籍を決めた理由
・ブロックチェーン分野の成長可能性を表す出来事

金融分野での華々しい経歴

Kapil Rathi氏は、ニューヨークのFordham Graduate School of Businessで金融分野における経営管理などについて学位を修めた人物です。卒業後、International Securities Exchange (ISE)のプロダクトマネジメントのトップを約10年務め、2015年にはBATS Global Marketsの副社長に就任しています。その後、AlphaPointに移籍するまで、Cboe Global Marketsにてオプション取引の事業開発部門のトップを務めていました。

Rathi氏が移籍を決めた理由

Rathi氏がAlphaPointのトレーディングマーケットのグローバル部門のトップに就任したのが2018年11月です。同社での取引ビジネスにおける責任者ですが、なぜRathi氏が移籍を決めたのかというと、以前から仮想通貨を支持していることと、前年にAlphaPointが新プロダクトの持ち込みで補助を果たした点を評価してのことだとインタビューで語っています。また、同氏はこのたび就任した新しいポジションで、金融のメインストリームとデジタルアセットの橋渡しや改善役を果たしたいとも述べています

ブロックチェーン分野の成長可能性を表す出来事

Rathi氏のこの部門のトップ就任について、AlphaPointの代表であるIgor Telyatnikov氏が理由を語っています。同社のマネジメントチームにはニューヨーク証券取引所やNasdaq、ブルームバーグなどの金融のメインストリームである大手企業出身者が少なくなく、それに加えてRathi氏が以前から仮想通貨への支持を表明していることで、良好な関係を築けると思ったからだとのことです。大手企業からベンチャーに移籍したRathi氏ですが、シカゴ証券取引所のトップがブロックチェーンに可能性を見出したということで、この引き抜きがこの分野の成長をさらに加速させると見られています