Tezosのベーカーの数は増えています。ベーカーとはビットコインで言うところのマイナーに当たり、取引を承認してブロックを生成する人のことです。
2017年に2億3,300万ドルを調達して以来、このTezosプロジェクトは将来が不透明な道を歩んできました。
しかし、現在では、時価総額でトップ20のブロックチェーンになり、一貫して10億ドルを超える評価を得ています。現在、約10億ドル規模のブロックチェーンであるTezosは、着実にセキュリティを強化しています。
- Tezosのサービスの拡大
- 委任サービス
- 委任サービスの懸念点
- 新しいソフトウェアが直面する課題
Tezosのサービスの拡大
Tezosはこれまでのところ、スムーズにトークンを増やしています。
TzScanというサイトによると、現在、Tezos財団が運営するノードのほかに、108名のベーカーたちがTezosに取り組んでいます。
そして、XTZの保有者が参加しやすくなるようにサービスが進むにつれて、その数は増えているようです。
なおTezosのベーキングを行うためためには、10,000XTZ(1ロール)保有することが必要です。現在の価格では、約15,000ドルとなります。
委任サービス
ベーキングのためにロールの数も着実に増加していますが、これは委任サービスの拡大による影響もあります。
委任サービスとは、Tezosを保有していても、技術面の問題等からなかなかベーキングに参加できない人が、他の人に自分が持っているトークンを委任することでベーキングに参加するという仕組みです。
TzScanというサイトにはこれまでベーキングサービスを提供している36社がリストされています。
委任サービスの懸念点
委任サービスを活用するのは、普及にとって良いことですが、一方で心配となるのがセキュリティ面です。
ベーキングが不正に行われることは防がなければなりません。
Obsidian Systemsは、Tezos財団のサポートにより、安全なベーキングのためのソフトウェアを作成しました。
そのソフトウェアは、現在のところ、コマンドライン(プログラマーがプログラミンング言語を打ち込む黒い画面のこと)のみのソフトウェアですが、将来的にはグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)が動作するソフトウェアになるでしょう。
GUIが動作するソフトウェアになるということは、つまり一般の人でも使いやすいソフトウェアになるということです。
ハーバードロースクール出身の2人(Ali AbrarとRyan Trinkle)が 2014年に設立したベンチャー企業。Fortune 500に名を連ねる企業も顧客に持つ。
新しいソフトウェアが直面する課題
スイスに拠点を置くCryptium LabsのAwa Sun Yin氏は、この新しい安全なベーキングのためのソフトウェアが直面する課題を指摘しました。
それは、インフラシステムについてです。
Yin氏は、ベーキングを支えるインフラシステムが維持されるかどうかに関する問題は、ソフトウェアのアップグレードにかかっていると言っています。
つまり、コンピュータ上にいくつかのコードを設定して実行させるだけではインフラシステムの維持が難しいのです。
ただ、ソフトウェアのアップデートに関する発表や発売は予見するのが難しいので、今後どのようなスケジュールで進めていくのかといった予測は困難です。
予測は難しいですが、ソフトウェアのアップグレードに関する技術が最近公開されました。これにより、他のプログラマーにとっても開発とコミュニティへの貢献の機会が非常に広がりました。
まとめ
Tezosはセキュリティ面で懸念点でもありますが、信頼を確立してしまえば、さらなる普及は間違いないでしょう。今後の動向に注目していきましょう。