プロジェクト名「Stratis」で開発された仮想通貨は、2016年8月に「STRAT」という通貨単位で公開されています。
発行枚数の上限は9800万枚とされています。日本での知名度は低いですが、今後は世界的に有名になる可能性を秘めた通貨と言われています。
なぜでしょうか。この記事では、この通貨の魅力について紹介します。
- 独自のブロックチェーンを生成
- C#でプログラミングできる
- 匿名性の保証
- Stratisの将来性は?
独自のブロックチェーンを生成
Stratisは、ビジネスに特化したブロックチェーンを開発するためのプラットフォームです。ユーザーは、Stratis上で独自のブロックチェーンを使ってアプリケーションを作成・展開することができます。
Stratis上で作ったプライベートチェーンを運用するために、STRATという通貨を使います。
プラットフォームを提供するだけでなくStraitsの運営チームは、ブロックチェーン技術を使ったビジネスに関するコンサルティングサービスも提供しています。ブロックチェーンはまだ一般の人にとっては馴染み深い技術ではないので、しっかりとビジネスで活かすことができるようにサポートするというわけです。
すでに、Earth Twineという海産食品の会社をパートナーシップを締結しています。
C#でプログラミングできる
仮想通貨のブロックチェーンを構築するための言語は、Solidalityなどのマイナーな言語が多く使われており仮想通貨を開発する技術者が足りないという状況です。
この問題を解決するため、Stratisでは開発言語にC#を選んでいます。
2016年にはC言語、Java、Python、C++、Rに次いで人気のプログラミング言語としてランクづけされていました。C#は世界中のプログラマーが使っている言語ですので、多くの優秀なプログラマーが開発に参加することができます。
匿名性の保証
ビットコインのようにパブリックチェーンを使っている仮想通貨上での取引は、基本的に誰でもアクセスして閲覧することが可能です。
ビットコインが採用しているブロックチェーンの種類になります。全ての人がブロックチェーンにアクセスすることができ仮想通貨をマイニングすることが可能になります。多くの人が参入しやすい環境である一方で、ブロックチェーン上での匿名性は担保されずプライバシー問題に関して課題があるとされています。
Stratisはプライベートチェーンを採用しています。これは外部からブロックチェーンにアクセスすることは不可能であり、アクセスレベルを企業ごとに調節できるというメリットがあります。これにより、企業の機密情報などもブロックチェーン上で安全に管理することが可能になります。
誰がいつアクセスして、送金者や受金者の情報がブロックチェーンに記録されていくのです。
Stratisはビジネス向けということもあり、企業に関する情報にだれでもアクセスできる状態は好ましくありません。
Stratisでは、TumbleBitという技術によって匿名性を確保しています。送金する側と受け取る側の間に仲介者を置いて、匿名性を担保するシステムを採用しています。
TumbleBitとは、匿名支払いを可能にする技術です。
Tumbleとは”回転するもの”という意味を表し、Tumblerという仲介人が送金者と受金者の間に入ることによって取引を匿名化する仕組みとなります。
Stratisの将来性
Stratisは、多くのプログラマーに馴染みのあるC#でプログラミングできることから、今後の利用拡大が推測されています。
マイクロソフト社と提携しており、企業向けのサービスを開発しています。
共同開発されたプラットフォームがあるのはアドバンテージでしょう。たとえば、企業が自社内のネットワークにブロックチェーン技術を導入する際、マイクロソフトの提供するStratisのプラットフォームをパッケージで購入するとC#を扱えるエンジニアがいれば社内で対応することができることができます。
実際に企業に利用されるようになれば、市場価値はどんどん高まっていくでしょう。
まとめ
Stratisにとって最も重要なのは、実際に企業がこのブロックチェーンを使ってサービスを展開することができるかになります。
2018年現在では、ブロックチェーンによるサービスが普及しているとは言えませんので、今後導入する企業が増えてくれば技術的にも改善され、より実用的な仮想通貨へと進化していくと思われます。