ハッキング被害に遭ったニュージーランドの仮想通貨取引所「Cryptopia」

Cryptopiaはニュージーランドの仮想通貨取引所です。非常に多くのアルトコインを扱っていることで日本にもユーザーがいる取引所ですが、2019年1月にハッキングと見られるセキュリティ被害を受けたことを公表し、その後、しばらくすべてのサービスを中止していました。

Cryptopiaについて

・アルトコインが豊富
・ハッキング被害に遭う
・ユーザーへの補償を計画

アルトコインが豊富

Cryptopiaは2014年にニュージーランドで設立されました。比較的早くから営業している仮想通貨取引所で、アルトコインを豊富に取り扱うことで知られています。ICO直後の銘柄も多く、取り扱い銘柄の総数は約480種類にも上ります。なかには詐欺的なコインもありますが、大化けを狙える草コインが取引できるということで、日本語には対応していないにもかかわらず、日本から利用しているユーザーも少なくありません。

ハッキング被害に遭う

そんなCryptopiaですが、2019年1月15日に公式ツイッターでセキュリティ被害を受けたことを明らかにしました。当初はハッキングという言葉を使っていませんでしたが、重大な損失があったということで警察に通報、緊急メンテナンスを行いすべてのサービスを停止したことを報告しています。その後、やはりハッキングを受けたことが明らかになり、その被害総額は日本円で約17.5億円にも上るようです。2月には警察の捜査が終わり、営業再開の許可も出ていましたが、完全に安全を保証できるようになるまでは、ということでサービス中止は3月にまで及びました。

ユーザーへの補償を計画

2019年3月18日、Cryptopiaは取引サービスを再開したことを公式ツイッターで発表しました。ただ、まだすべてのペアで取引できる状態ではなく、最初は40ペアからの再開です。その後、安全が確認されるに従い、取引できるペアを増やしていくと述べています。また、失われた顧客の資産について、補償計画を進めている状況です。資産を失ったユーザーは、アカウントに引き出し記録が残っているため、トランザクションIDはないものの被害の詳細はわかるようになっています。同取引所は、その記録に対し「Cryptopia損失マーカー」という独自トークンを付与する予定です。Cryptopiaはこれについて通貨ではなく取引できるものではないと説明していますが、2016年にハッキング被害を受けたBitfinexも同様の措置を取ったことから、いずれ同取引所で取引可能になると見られます。