仮想通貨がそもそも作られた理由は、海外送金などの決済をスムーズに行うためでした。仮想通貨はブリッジ通貨の役割を果たすことができ、手数料がほとんどかからず送金できるというメリットがあったのです。しかし仮想通貨やブロックチェーンの技術はさらに進歩してきました。それが明らかになったのがマレーシアのスタートアップ企業である「Money Match」が行ったスペインへの送金です。
・Money Matchのスペインへの送金は一つのフィンテック
・今後も「xVia」を利用する企業は増える可能性
Money Matchはスペインへの送金を成功させた
Money Matchはリップル社が提供する「xVia」というAPIソリューションを用いて自国のマレーシアからスペインへの送金を成功させました。これがなぜ画期的かというと、迅速に国際送金ができただけでなくマレーシアの法定通貨であるリンギットをユーロに交換して送金したからです。これまでの方法ではリンギットを仮想通貨に変換し、スペインに送金、そこで仮想通貨をユーロに変換する必要がありました。しかしそうした手間が必要なくなり、手数料もほとんどかからずに送金できたことが、このニュースがピックアップされた要因なのです。
Money Matchのスペインへの送金は一つのフィンテック
Money Matchがスペインへの送金を成功させたことは一つのフィンテックとして注目を集めました。フィンテックとは金融を意味する「Finance」と技術を意味する「Technology」を合わせた造語で、新たな金融テクノロジーを指します。これまで国内送金でxViaを使った例はありましたが、Money Matchは国際送金でもxViaが有効であることを示したという点で画期的でした。
今後も「xVia」を利用する企業は増える可能性
Money Matchの成功によって、今後もxViaを利用する企業は増えていくと予想されます。仮想通貨は決済に便利な道具でしたが、いまや仮想通貨を利用しなくてもブロックチェーン技術を用いて、海外送金ができるようになったからです。Money Matchはスペインへの送金を成功させた後、 ドイツ、ラトビア、アイルランドへの送金も完了させており、xViaを各国の企業がどのように利用することができるかという先鞭をつけたと言えるでしょう。