Tezosのベイキングとは

Tezosは自己修正によってフォークせずに仕様変更をできる点などを評価され、ベータネット公開後には時価総額が50位に位置付けるなど将来性のある仮想通貨です。

TezosはコンセンサスアルゴリズムにPoS(Proof of Stake)を採用しており、「ベイキング」と呼ばれる方法で新たに発行されるTezosを無償で受け取ることができます。

ベイキングは個人でも参加しやすく、不正にも強い仕組みとなっているので気軽に挑戦することができるようになっています。

ベイキングとは


ベイキングは英語の「Bake(焼く)」から来た言葉で、Tezosでのブロックの計算処理を確認して承認する作業のことを言います。

Bitcoinで言う「マイニング」に相当する作業ですが、マイニングは高性能のマシンや多額の電気代がかかるため個人での参加が難しくなってしまう一方、ベイキングは個人での参加も決して難しくはありません。

ベイキングでは「ベイカー」と呼ばれる人が送金や取引の記録をまとめてブロックを生成し、無作為に選ばれた32人の「是認者(エンドーサー)」がブロックを検証・承認します。

Tezosでは60秒に1度ブロックが生成され、4096ブロック(約3日)が1サイクルとなります。

そして7サイクル(約21日)ごとに「ロールスナップショット」という情報を収集し、ロールスナップショットに基づいて次のベイカーやエンド-サーが決定されます。

ベイキングで得られる報酬は年に総発行量の5.5%と決められており、もしベイキングに参加することができればある程度のTezosを得ることができるでしょう。

ベイキングのセキュリティ対策


ブロックチェーンは外部からの攻撃には強いですが、Bitcoinのマイニングは「51%攻撃」など内部から攻撃されるリスクがあります。

ベイキングでもベイカーが不正にブロックを操作することでトークンをだまし取ることができるなど、内部から不正行為をされるリスクがあります。

ベイキングに参加するには10000tezを保有することと、コンピュータを常時稼働させることができる状態であること、そしてTezosの秘密鍵を紛失せずに保管しておくことしか条件がないため、悪意あるユーザを防ぐ手段はありません。

補足
10000tezは「ロール」の1単位となります。
ロールスナップショットでは1ロールごとに次のベイキングへ参加する人を選定するため、より多くの「ロール」を持っているほうがベイキングによる報酬を得やすくなります。

そこでTezosではベイカーに保証金(デポジット)を課すことで不正に対してけん制をしています。

新たにベイカーとなる保有者は、自分がベイカーとなる数週間前にその事実を告知され、保証金としていくらかのtezを支払います。

もしベイカーが不正行為を働いた場合はベイキングによる報酬が得られないうえ、保証金として預けたtezまで失ってしまうため不正行為ができなくなるという仕組みです。

またベイキングには10000tezを持つ人でなければ参加はできませんが、Tezosでは「デリゲート」と言って10000tezを持っていない人や、持っていてもベイキングに参加する意志を持たない人などが自分のtezを委託する仕組みがあります。

このデリゲートによってベイキングへ参加する人が増え、Tezosのネットワークは分散化が進むことでより信頼されるシステムになるのです。

Tezosへの投資を考える人はぜひこのベイキングへ積極的に参加し、報酬を得るとともにTezosネットワークを発展させていきましょう。