ブロックチェーン技術を活用したカードコンソーシアム

 

この記事のポイント

■日本国内の大手金融企業9社が参加して発足
■ブロックチェーン技術を活用した金融プラットフォームの実証を検証
■SBI Asiaが事務局を務める

カードコンソーシアムとは?

カードコンソーシアムとは、2017年に発足されたコンソーシアムで、ペイメントカード業界から大手9社が参加して設立されました。事務局を務めるのはSBIホールディングスおよびその子会社であるSBI Ripple Asia社で、参加する金融企業には、JCB、三井住友カード、イオンクレジットサービス、クレディセゾン、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.、トヨタファイナンス、エポスカード、オリエントコーポレーション、三井住友トラストクラブの9社となっています。

ブロックチェーン技術を使った実証検証

カードコンソーシアムは、ブロックチェーン技術を用いた分散型台帳技術を、クレジットカード業界に導入することを目的として発足したコンソーシアムです。ここでは、仮想通貨を発行したりポイントを管理するなどの業務に加えて、本人確認をする手段としてブロックチェーン技術を取り入れたり、不正取引を防止するための対策を講じるなど、現在カード業界が抱えている業務や問題点などを総括的に改善できたり、効率化を高める方法などが実証検証されることになるようです。

また、カードコンソーシアムではベーシックなブロックチェーン技術における研究に加え、仮想通貨のインフラ整備なども目指しています。さらに、分散型台帳や人工知能など複数の最先端の技術をコラボさせることによって、より透明性が高く安全性に優れたシステムやインフラの整備を進めていきます。導入を検討している最先端技術に関しては、国内外を問わず積極的に検討して導入する意向を示しています。

事務局の運営はSBI Ripple Asia

カードコンソーシアムには、日本国内の大手カード業界業者9社が参加しています。そのため、より円滑な運営を行うために事務局を設置したわけですが、カードコンソーシアムの運営にはJCBとSBI Ripple Asiaが共同でおこなうことがすでに決まっています。共同運営ということは、ブロックチェーン技術や分散型台帳技術などにおける情報や技術などを共同で保有するということになるようです。今後、カードコンソーシアムの検証次第では、ブロックチェーン技術がペイメント業界に普及して、更なるキャッシュレス社会が進んでいくのかもしれませんね。