BTC財団の創設メンバーのCharlie Shrem氏

Charlie Shrem氏は、2012年に設立されたBTC財団( Foundation)の創設者の一人です。一方、違法薬物の購入幇助で検挙され、約2年の服役経験があるほか、最近ではウィンクルボス兄弟にビットコインを盗んだとして起訴されています。しかし、いまだに多くの支持者を持つ仮想通貨業界の有名人です。

Charlie Shrem氏について

・BTC財団の創設メンバー
・2年近くの服役経験
・出所後は仮想通貨業界のアドバイザーとして活動

BTC財団の創設メンバー

1989年にニューヨークのユダヤ系の家庭で生まれたCharlie Shrem氏は、ニューヨーク市立大学ブルックリン校に在学中に仮想通貨に出会います。しかし、2011年に開始したビットコインへの投資はほどなく失敗し、全財産を失ってしまいました。ところが、同じような失敗経験を持つ仲間たちとともにビットコイン取引所「BitInstant」を開設すると、順調に業績を拡大していきます。即時トランザクションを特徴とする「BitInstant」は多くのユーザーを獲得することに成功し、2013年にはビットコインの世界中の総取引の30%を取り扱うまでに大きく成長を遂げました。また、2012年にはBTC財団を創設し、副会長に就任しています。同財団は非営利団体で運営は会員からの会費によるものですが、2013年度末には資産総額が470万ドルを超えるなど、仮想通貨業界を代表する一大勢力となりました。

2年近くの服役経験

順調に見えたBTC財団でしたが、創設メンバーのShrem氏は2014年に逮捕されてしまいます。匿名性を悪用して盗難クレジットカードや違法薬物を販売していた闇サイトの「シルクロード」に対し、違法薬物の購入費用として100万ドル相当のビットコインを提供したとの容疑です。そのほか、マネーロンダリングや未登録で両替業を営んでいたことなども明らかになり、その結果、2016年6月までを獄中で過ごすことになりました。ちなみに、Shrem氏以外の創設メンバーもほとんどがその後、トラブルに見舞われています。

出所後は仮想通貨業界のアドバイザーとして活動

出所後のShrem氏は、その優れたビジネスセンスを生かして仮想通貨業界に返り咲きます。2017年にはJaxxのディレクターに就任し、また仮想通貨情報を提供する「CryptoIQ」を立ち上げました。2018年にビットコインを盗んだとしてウィンクルボス兄弟に起訴されるなどトラブルもありますが、仮想通貨業界に精通するShrem氏を支持する人は多く、今もアドバイザーとして活動しています。