ブロックチェーン技術は、現在のネットワークの世界では重要なインフラシステムです。
長続きするインフラシステムを維持するためには、しっかりとした基礎を築く必要があります。
優れたブロックチェーン技術を維持するためには、それをサポートするエコシステムが必要なのです。
したがって、ブロックチェーン技術を構築するプログラミング言語は、優れたブロックチェーンを築く主要な要素の1つとなります。どのプログラミング言語を選択するのかが重要となるのです。
この記事ではプログラミング言語を選択する際に基準となる特性を4つに絞りました。
- アイディアを形にする表現力
- 安全性
- 分散型
- コミュニティ
アイディアを形にする表現力
プログラミング言語は、表現、伝達の面で幅広いアイディアを形にします。
アイディアを形にした成功した例として、ブロックチェーンプロトコルという仕組みがあります。このブロックチェーンプロトコルは、仮想通貨の普及に大きな役割を果たしました。
ビットコインは、分散型元帳で取引の検証が可能です。
イーサリアムのような仮想通貨は、スマートコントラクトを採用しており、さらに多くのデータを取引に反映する機会を提供します。
ブロックチェーンプロトコルの今後の進化は、より豊富な取引を可能にし、複雑なデータを必要とします。
安全性
初期のプログラミング言語を使用したアプリケーションでは、よくエラーが検出されていました。
しかし、ブロックチェーンプロトコルにとってエラーやバグは危険です。
ローカルマシン上で実行されるプログラムの場合でも、コンピュータのバグは迷惑です。
それがインターネットに接続されたコンピューターとなれば、ネットワーク内のすべてのコンピュータをダウンさせるリスクがあります。
ブロックチェーンは、そのリスクをさらに大きくします。
バグによってマシンがダウンするだけでなく、数十億ドルの価値や重大な健康記録、機密データが消去される可能性があるのです。
これは非常に危険な状態であるため、時間と労力をかけたバグのチェックは重要となります。
分権型
ネットワーク内の取引を検証するには、分散型ネットワークが必要です。
分散型オープンソースプロジェクトは、地理的、文化的、そして言語的に多様性を持つ開発者たちを引き付けるでしょう。
共同開発の方がコードをデバッグ(プログラムをテストしてバグを発見し、取り除くこと)するのに優れているでしょう。
コミュニティ
言語が一般に普及すればするほど、オープンソースプロジェクトに貢献する開発者が増えています。
分かりやすいプログラミング言語で書かれたコンピュータプログラムであるソースコードを広く一般に公開し、誰でも自由に扱うことができるという考え方。また、そのような考えに基づいて公開されたソフトウェアのこと。
開発者が集まりやすいコミュニティ作りが重要となるのです。
適切なプログラミング言語とは
では、これらの4つの基準を満たすプログラミング言語は一体何なのでしょうか。
最も一般的なプログラミング言語であるJavascriptとPythonという2つの言語はあまりうまくいきません。
ではブロックチェーンの開発にはどのような言語を選択するのが良いのでしょうか?
長所と短所を総合的に考えると、OCamlというプログラミング言語を選んぶのが良いと思われます。
OCamlはプログラミング言語として、アイディアを形にする表現力と安全性の面で優れています。 INRIA(フランス国立情報学自動制御研究所)の研究者によって設立されましたが、どちらかといえばニッチなプログラミング言語と言えます。
おわりに
多種多様なプログラミング言語がありますが、この記事ではOcamlがTezosブロックチェーンの開発にとって一番適しているということが分かりました。
これを機にOCaml言語を勉強してみては、いかがでしょうか。