PassOn社はブロックチェーンを用いた資産譲渡方法を開発中

仮想通貨は世界中で人気を集める資産の一つです。BitCoinなどの仮想通貨を増やして莫大な資産を作った人も多くいます。仮想通貨の取引のためのセキュリティ強化などには多くの企業が取り組んできましたが、仮想通貨の譲渡に関してはまだまだ課題が多く見られます。そんな問題を解決しようと努力しているのがスイスのPassOn社です

この記事のポイント

・世界では多くの仮想通貨が失われている
・PassOn社は非銀行資産のトークン化を目指す
・ブロックチェーン技術で安心して資産譲渡を

世界では多くの仮想通貨が失われている

あまり知られていない点ですが、世界中では非常に多くの仮想通貨が失われています。例えばある億万長者の死によって約5億ドル相当のリップルが失われました。世界中の多くの投資家の死によってかなりの仮想通貨が失われているのです。仮想通貨が永久に利用できなくなる理由は死だけではありません。ウォレットのパスワードを忘れてしまいウォレットにアクセスできなくなってしまったというケースもあります。私たちが知らないところで非常に多くの損失が生まれているのです。

PassOn社は非銀行資産のトークン化を目指す

こうした状況を受けて、PassOn社では非銀行資産のトークン化を目指しています。預貯金などの銀行資産以外の資産をトークン化し、受益者として指定された人に渡せるようにするプラットフォームです。これを使えばある人が亡くなったとしても、トークン化された資産が相続人のもとに渡るようにすることができます。自分の資産を守り、意図したとおりに相続を行う上でPassOn社の試みは非常に重要なものなのです。

ブロックチェーン技術で安心して資産譲渡を

一般的に相続は遺言書によって行われ、親族同士がもめてしまうということも珍しくありません。遺言書の有効性や法定相続分など複雑な問題が絡んでくるからです。しかしブロックチェーン技術を使えばそうした複雑な問題を回避することができます。ブロックチェーンには契約の細かい条件を記録することができるため、資産を持っている本人の意向を十分に反映することができます。しかもブロックチェーン技術にはスマートコントラクトが組み込まれており、条件を満たすと契約が自動的に実行されるため、自分の資産が指示したとおりに分配されないのではないかという心配もありません。ブロックチェーンの改ざんはほぼ不可能であるため、安心して資産譲渡が行えるでしょう。