Cosmosは複数のブロックチェーンをネットワークのようにつなぐクロスチェーンプロトコルです。
クロスチェーンプロトコルとは、ブロックチェーン技術における設計仕様の一つです。異なるブロックチェーン間で価値と情報のやりとりを可能にします。
- Cosmosは、複数の仮想通貨の交換を取引所を介さずに行う技術を搭載
- Cosmosによってスケーラビリティ問題も解決できる
- Cosmosは、ブロックチェーン同士をつなぐことを目指している
一体、Cosmosによって我々にどのような恩恵がもたらされるのでしょうか?
Cosmosは、ブロックチェーン同士をつなげる
(画像引用: https://www.youtube.com/watch?v=b-ytzLX-2EE)
今や1500種類以上もあるという仮想通貨。
多くの通貨がブロックチェーンを有していますが、それぞれは独立して存在しています。ブロックチェーンは通貨の取引については記録しますが、他のブロックチェーン上にある通貨の取引には基本的には関与できません。
当たり前のことのように思えますが、この状態では通貨同士の交換は、ビットコインや法定通貨などを介して取引所などの第三者を介して行う必要があります。これにより、セキュリティの問題や取引に時間がかかるスケーラビリティ問題がますます加速されます。
スケーラビリティ問題とは、ブロックチェーンのブロックサイズが決まっていることから一度に取引できる量が制限されており、取引量が増えると送金に時間がかかる、送金要求が承認されない、取引手数料が高くなるなどの問題が発生する状況のことを指します
そんな現状を打破するために考え出されたのが、ブロックチェーン同士をつないでインターオペラビリティ(相互運用性)を実現するCosmosなどのクロスチェーン技術です。
Cosmosは、Hubと呼ばれる中央集権的なブロックチェーンの周りに衛星のように複数のZoneというブロックが配置され、このZoneが他の仮想通貨ブロックチェーンと繋がります。そして、Zoneに繋がった仮想通貨はHubを介して他のZoneの仮想通貨と取引ができるようになるのです。
(画像引用: https://www.youtube.com/watch?v=b-ytzLX-2EE)
こうなると、異なった仮想通貨の取引に取引所など第三者の介入は必要なくなり、ユーザー同士でも気軽に交換などが可能になるのです。
cosmosは、処理を分散してスケーラビリティ問題を解決する
(画像引用: https://www.youtube.com/watch?v=b-ytzLX-2EE)
Cosmosにおいて、仮想通貨とつながるZoneはトランザクションを処理する場でもあります。
このZoneに能力を超えるトランザクションが集中した場合、CosmosはZoneを増やして処理を分担させることができます。
つまり、Cosmosは処理を分散させることによって全体の取引処理の遅延を防いでいるのです。しかも、Zoneは理論上無限に増やすことができるので、どれだけトランザクションが増えても処理が詰まることはありえません。スケーラビリティ問題への強力な切り札として期待されています。
このようにスケーラビリティ問題を解決できるCosmosは、将来的に仮想通貨同士をつなぐブロックチェーンとして機能することが期待されているのです。
まとめ
Cosmosの特徴として、他のアプリケーションへの応用が無限に考えられているという点にあると思います。アプリケーションにおける構成要素としてや機能を増やすため・規模を大きくするためなどに使うことができます。
この特徴は、ブロックチェーンが社会で実用的に使われるために非常に重要な要素といえるでしょう。近い将来Cosmosの技術によって開発されたツールを目にすることもあるかもしれません。