中国でのマイニング事業から撤退したViaBTC

 

ViaBTCは、中国の大手仮想通貨取引所兼マイニングプールです。独自路線で注目を集めていましたが、2018年1月10日をもってマイニング事業を廃止しました。

ViaBTCについて

・独自路線で注目を集めてきたViaBTC
・中国政府の規制強化を受けマイニング事業から撤退
・中国国外で事業を継続

独自路線で注目を集めてきたViaBTC

ViaBTCは、2016年5月にスタートした中国の仮想通貨取引所とビットコインのマイニングプールを兼ねる企業です。ビットコインの分裂により誕生したビットコインキャッシュが上場したのを機に、ビットコインキャッシュの支持層が相次いでViaBTCに口座を開設したことで大きな話題を集めました。また、独自路線の運営方針でも注目を集めています。当時はビットコインの取引データ容量を圧縮できるSegwitというシステムを導入することが主流でしたが、ViaBTCでは、取引データが記録されるブロックサイズ自体を大きくするシステムであるBitcoin Unlimited(BU)を導入しました。また、そのブロックサイズの大きさもマイナーの投票で決定されるというふうに、ViaBTCは独自の運営方針で成功してきた企業です。

中国政府の規制強化を受けマイニング事業から撤退

一方、中国政府は仮想通貨に対する規制を強めてきました。中国は仮想通貨の世界最大のマーケットでしたが、自身のコントロールの効かない通貨の広がりを懸念した政府により、ICOなどが禁止されています。ViaBTCも規制を受けて仮想通貨取引所を1年余りで閉鎖し、その後はマイニング事業に専念していましたが、近くマイニング事業も全面禁止になるとの噂を受け、政府の発表を待たずに2018年1月に中国国内でのマイニング事業の閉鎖を決定したのです。創業者のハイポ・ヤン氏は、投機のコントロールのと投資家の利益保護の2点を閉鎖の理由に挙げています。

中国国外で事業を継続

ViaBTCは、その後も投資家へのアフターサービスを提供しています。ハッシュレートの一部を投資家が購入することによってマイニングに参加できる仕組みです。ハッシュレートの購入割合によって、マイニングプールの収益が分配されるようになっています。このように、マイニング事業からの撤退後も、ViaBTCは投資家のためのプラットフォームを提供している状況です。また、ViaBTCは、国外に新しく仮想通貨取引所を開設する計画があることを明かしています。