欧州サッカー連盟(UEFA)がブロックチェーンのモバイル発券を導入

 

この記事のポイント

■ブロックチェーン技術を用いたチケット販売アプリの開発
■携帯電話を使ってUEFAスーパーカップチケットの購入が可能
■簡単で安全なチケット販売環境の整備を目指す

欧州サッカー連盟(UEFA)がブロックチェーン技術を導入

欧州サッカー連盟(UEFA)では、ブロックチェーン技術を使ったチケット販売アプリの開発に成功しました。水面下ですでにプロジェクト開発が行われていて、2018年8月の発表では、すでに販売チケットの50%に新アプリを試験的に導入し、大成功をおさめたようです。そしてその後の2018年8月にエストニアで開催されたUEFAスーパーカップチケットの発券において、すべてのチケット販売にこの新アプリを導入し、問題なく大成功をおさめたというものでした。

ただし、エストニアで開催された新システムは、まだ完成形というわけではないようです。確かにチケット販売は100%をブロックチェーン技術を用いた新システムを使ったものの、発券システムは競技場の入り口にモバイルのBluetoothと接続した上で発券するという試験的なものだったのです。

安全で簡単にチケットを購入できるシステムを目指す

欧州サッカー連盟(UEFA)では、このシステムの成功をさらに前に推し進め、近い将来出的には今後の競技すべてにおいてブロックチェーンを用いた発券システムの導入につなげたい意向を示しています。ブロックチェーンには、データの改ざんや削除などはできないため、このシステムを用いることによってチケットの販売処理作業が迅速になると同時に安全性が高まると予想されています。そして、チケットが複製されたり重複したりするトラブルを防止できるため、欧州サッカー連盟(UEFA)に限らず今後のスポーツ観戦のシーンにおいては、大活躍してくれるシステムとなるのではないでしょうか。

モバイル発券の流れ

欧州サッカー連盟(UEFA)が本格的にモバイル発券を実用化する場合には、いくつかの流れを押さえることになります。興行主やチケット販売代理店などはブロックチェーン上に登録をしなければいけませんし、チケットを購入する人は、販売代理店が運営するチケット販売サイトを利用することになるため、販売サイトの構築も必要となります。

ユーザーがチケットを購入すると、ブロックチェーン上のアドレスが販売代理店に通知され、そのアドレスを使って販売代理店が購入者へ入場券のアドレスを付与するという流れになります。実際に紙ベースのチケットは不要となり、チケットを購入した人はイベント会場でQRコードをかざせば入場できるというシステムとなるわけです。