投資家Tim Draper氏、Tezos集団訴訟の被告から外れる




TezosはBrietman夫妻によって創業され、Bitcoinの欠点を克服した仮想通貨として仮想通貨の世界で注目を集めてきました。

Tezosは順調に準備を進め、上場を迎えるかと思われましたが、約232万ドルも集めた大型のICOをきっかけに内紛が勃発、集団訴訟へ展開しています。

この訴訟にはTezosのみならず仮想通貨の業界全体が注目しています。

この記事では集団訴訟を巡り、被告人の一人だと思われていた投資家Tim Draper氏が被告から外れたこと、そしてBrietman夫妻も同様に被告から外れようと訴えていることを紹介します。

Tim Draper氏、 Suisse社が被告から外れる

カリフォルニア州北部地区のアメリカ地方判事Richard Seeborg氏は投資家であるTim Draper氏とスイスを拠点に仮想通貨の金融サービス業を営むBitcoin Suisse社による、彼らをTezosに関する集団訴訟の被告から外す訴えを認めました

この決定により、Tezosに関する集団訴訟の原告団の中で主導的な立場にあるArman Anvari氏はDraper氏とBitcoin Suisse社が「法的に見れば彼らは証券の売り手である」という訴えができなくなります。

ただしTim Draper氏が被告から外されたのは一時的な判断であり、今後の訴訟の行方次第では被告人として復帰する可能性もあります。

Tim Draper氏は「管理者」ではない

Draper氏を被告から外したSeeborg判事は同様に、Draper氏がTezosを直接管理する立場になく、それゆえにDraper氏がTezosの「管理者」としての責任を負う必要はないと定めました。

Seeborg判事は「Draper氏のDynamic Ledger Solution社やTezos基金との日々の連絡から、Draper氏に「Tezosを管理、あるいは監督する権限」があると見いだすことはできない。そのためAnvari氏による、Draper氏の管理責任を問う主張は不適当だ」と記しています。

この判事の決定により、Draper氏は正式に、Tezosに関係する一投資家に過ぎないということとなりました。

しかしBrietman夫妻の訴えは却下される

Tim Draper氏、Bitcoin Suisse社と同じく、Tezosの創設者であるBrietman夫妻と夫妻の経営するDynamic Ledger Solution社もTezosの集団訴訟の被告から外れるための訴えを続けていました

しかしSeeborg判事は夫妻の訴えを退け、夫妻とDLS社がTezosの「管理者」であるという決定を下しています

判事は「DLS社はTezos基金の設立と発展に大いに貢献しており、両者は交換可能とまでは行かないが、深く関わり合っている。今後Brietman夫妻とDLS社が、自身が今現在Tezos基金と無関係であると主張することは自由だが、このDLS社とTezos基金の過去の関係から、Anvari氏の「Brietman夫妻とDLS社はTezosの管理者である」という訴えは適当である」と述べています。

また夫妻は訴訟の対象となるICOがスイスで行った単なる資金稼ぎであり、米国の証券取引法の範囲から外れると主張しています。

しかしTezos.comのウェブサイトは英語で作られ、アリゾナにあるサーバーをホストとしていること、またアメリカの投資家たちが投資しやすいようICOを行ったことから、ICOは米国の証券取引法の範囲内にあるとされました。

なぜスイスで行われたICOがアメリカの証券取引法の範囲に当てはまるのか?
Tezos基金はICOを、基金が拠点を置くスイスのズーク州の法律に従って行いました。
送金されたお金を「寄付」という形で返還不可にできるこのやり方を「シュティフトゥング・モデル」と呼びます。
一方アメリカの証券取引法には「Extraterritorial appropriation」という権限があります。
これは例え外国の事業者でもアメリカ国民を対象に有価証券を販売した場合はアメリカの証券取引法で訴追してもいいという
権限です。
Tezos基金は「シュティフトゥング・モデル」というやり方で行われましたが、アメリカ国民から「寄付」を募ったために、証券取引法による訴訟を引き起こされています。

おわりに

この記事ではTezosの集団訴訟でTim Draper氏とBitcoin Suisse社が被告から外されたことをご紹介しました。

Draper氏はICOやTezos基金の「管理者」ではなく、責任を負うべき立場ではないと法的に示された形です。

しかしDraper氏が被告から外れても、集団訴訟は終わりません。

Brietman夫妻は自身が無関係であると主張していますが、その論拠は否定されています

この訴訟は仮想通貨業界全体に影響を及ぼし、場合によっては「Tezosショック」を引き起こしかねません。

今後の動向からも目は離せません。