政府機関のタイ歳入局が税金業務にブロックチェーンを使用?




 

この記事のポイント

■ブロックチェーンを使用するのは脱税調査及び税金の還付金
■付加価値税の納税追跡をブロックチェーンで実施
■タイ歳入局の業務効率化と迅速化も期待

タイ歳入局はタイの政府機関

タイの政府機関の一つであるタイ歳入局は、個人及びビジネスを対象として、ブロックチェーンの技術を税金業務に活用する計画をしていることを発表しました。具体的にどのような業務にブロックチェーンを用いるのかというと、付加価値税と呼ばれる日本では消費税のような存在の税金の納税において、正しく納税しているのかどうかを追跡する業務、および納税の還付金に関する業務を予定しているようです。ブロックチェーン技術には、過去のデータを改ざんしたり、削除することができないという特徴があるため、税金業務に活用しようという国はとても多く、タイでもそうした試みが行われています。

増え続ける脱税対策にも

タイ歳入局がブロックチェーン技術に期待することは、脱税者の発見や追跡だけではありません。タイでは毎年あらゆる手口での脱税が増え続けており、タイ歳入局では人工知能と機械学習技術を用いることによって、脱税の手口や調査を行うことにもブロックチェーン技術を用いることができると考えています。

例えば、タイ証券取引委員会では、タイの投資家が国際市場でSTOを販売することは違法行為だと定義していますが、そうした理解が浸透していないために国際仮想通貨取引所でSTO(Security Token Offering)を行う企業もまだまだ後を絶ちません。ブロックチェーン技術を使った納税業務システムが確立することによって、少しずつ仮想通貨分野に関しても規制枠組みが構築されていくこともまた、期待されています。

VATインボイスの支援も視野

タイ歳入局が開発を計画しているブロックチェーン技術を使ったこのシステムが実用化すれば、タイの政府機関としては初のブロックチェーン実用化となります。そのため、国の期待は大きく、タイ歳入局が活用する予定となっているシステムについても、最初は納税還付金や脱税調査という分野からスタートするものの、将来的にはVATインボイスの検証を支援したり、偽インボイスを使ったVAT還付申請を排除することなども視野に入れています。

また、タイ歳入局は政府機関なので、ブロックチェーン技術を用いたシステム開発と並行して、規制の枠組みについても強化することを計画しています。規制強化とブロックチェーン技術や仮想通貨の普及のバランスが取れれば、市民の生活および政府機関の業務効率化などにおいて飛躍的なメリットが期待できるのではないでしょうか。