テゾス財団はDecet Consultingなどの研究機関を支援している




一般的に、ICOは仮想通貨のプロジェクトを計画する会社が、トークンを購入してもらう形で投資家から出資を募る方法です。

そのためICOで集めた資金はもっぱらプロジェクトの運営費用として使われます。

しかしテゾス財団はICOで集めた資金で世界中の教育機関や研究機関の援助をしています。

今回はその一例を紹介いたします。

記事のポイント
・Tezos財団のICOと誤算
・Decet Consultingの試み

Tezos財団のICOと誤算


スイスに拠点を置くテゾス財団は2017年の7月にICOを実施し、6600BTCと36万ETH、ドルに換算して約2億3000万ドルもの資金調達に成功します。

テゾス財団はこの資金をもとに従来の仮想通貨とは異なる、システムや規定変更時にハードフォークを必要としない柔軟なプラットフォーム構築を計画しました。

しかしテゾス財団の計画には誤算が生じてしまいます。

財団内部で内紛が発生し、また財団の行ったICOがアメリカの証券取引法に抵触したとして複数の訴訟を起こされてしまい、プラットフォームの立ち上げは無期限延長となってしまったのです。

なぜテゾス財団のICOはアメリカの証券取引法に触れるのか?
テゾス財団のICOは財団が拠点を置くスイス・ズーク郡の
法律を活用した「シュティッフトウング・モデル」という方法で行われました。

しかしアメリカの証券取引法には国外で行われた活動でもアメリカ人が証券を購入すればアメリカの証券取引法に触れるという「Extraterritorial apporopriation」という考え方が存在します。

テゾス財団のICOはスイスで行われたものですが、アメリカの投資家を対象に出資を募ったためこの考え方に触れ、訴訟を招いてしまったのです。

アメリカの証券取引法では仮想通貨は有価証券に位置付けられ、アメリカ人を対象にICOを行うにはアメリカの証券取引委員会に上場投資信託(ETF)としての申請が必要になります。

結局メインネットの最終テスト版「ベータネット」のリリースは2018年6月30日に、メインネットの立ち上げは2018年9月17日にまで後ろ倒しとなってしまいました。

ですが開発が延期される間もテゾス財団も手をこまねいていたわけではありません。

財団は集めた資金を使って教育機関や研究機関に資金援助をし、ブロックチェーン技術やスマートコントラクトなどの技術開発の促進に努めてきました。

Decet Consultingの試み


テゾス財団が資金援助をした機関のひとつにDecet Consultingがあります。

Decet Consultingは正式名称をDecentralized Et Consulting, LLC.と言い、ソフトウェアの開発やリサーチなどを行っています。

テゾス財団は分散型ネットワークのプロトコルの新規開発をより迅速なものとするためにこのDecet Consultingを援助します。

Decet Consulting

ほかにも農業や金融、運輸業界など数多くのマーケットで活用できるデジタル技術の開発も進めており、この分野においてテゾス財団の進める分散型ネットワークを活用をすることが考えられます。

またDecet Consultingはブロックチェーン技術とブロックチェーンによりもたらされる分権化を活用し、文字通りゼロから都市を作り上げる「Eureka Project」を進めています。

このプロジェクトはブロックチェーン技術を行政の分野で用いて地方分権を完成させることを目標としており、実際にDecet Consultingはオレゴン州の南部とワイオミング州の東部に敷地を持っており、都市の建設を予定しています。

もしTezosが今後市場で存在感を増していけばBitcoinやEthreumと同じく、このEureka Projectで使用されることになるかもしれません。

今後もTezosとDecet Consultingの関係には注目が必要でしょう。