Tezos財団が資金援助を行ったFrance-IOIとはどんな機関?

2017年7月にICOを行い、およそ200億円以上の資金を調達したTezosですがメインネットのローンチには時間を要しました。

ICOを行ったのち、Tezos財団内の内紛やアメリカの証券取引法を巡る集団訴訟などに直面してしまったためです。

β版ネットを2018年6月に公開し、安定性をテストしたうえで2018年9月17日にメインネットプロトコルのローンチが行われました。

またTezos財団はTezosの開発のほかにもICOで得た資金を使ってブロックチェーン技術やスマートコントラクトなど、仮想通貨の中核となる技術を開発する機関に資金援助を行っています。

今回はその中からFrance‐IOIについて紹介します

France‐IOIの概要


France-IOIは名前の通りフランスに拠点を置く研究機関です。

プログラミングやアルゴリズムを世間に普及させることを目的としており、CやC++、Javaなどのプログラミング言語を学ぶためのツールやコンテンツを無料で提供しています。

ツールはフランス語のほか英語、スペイン語、ポルトガル語に対応しており進度に応じて適切なレベルのものを利用することができます。

まったくの初心者でも学習ができるうえ、難しいと感じた場合にはアドバイスを受けることもできます。

ほかにもFrance‐IOIはコンピュータ業界の発展のためにビーバーコンピュータコンテストや国際情報オリンピックといった大会を開催しています。

ビーバーコンピュータコンテストはフランス国内の60万人以上の学生が、国際情報オリンピックでは世界80か国もの若者がそれぞれ参加する、かなり大規模な大会と言えるでしょう。

国際情報オリンピックとは
国際情報オリンピックは5つの国際科学オリンピックのひとつで、高校生までの生徒を対象とする数理情報科学の問題解決能力を競う大会です。
International Olympiad in Informaticsの略称からIOIと呼ばれます。
IOIの委員会は世界各国に支部を置いており、France‐IOIもそのひとつです。
日本にも情報オリンピック日本委員会が設置されており、前身時代も含めると1994年から1996年までの3年間、その後休止を挟んで2005年から現在に至るまで選手を派遣しています。
2018年のIOIは日本の茨城県つくば市にある筑波大学で行われ、2019年はアゼルバイジャンで行われる予定となっています。

France-IOIがTezos財団から資金援助を受けて実施する予定のプロジェクト


Tezos財団は2017年7月に行ったICOで得た資金を使ってブロックチェーン技術やスマートコントラクトといった仮想通貨に関する技術を開発する機関への資金援助を行っています。

2018年8月9日にはCornell大学、Beira Interior大学、Decet Consulting、そしてFrance-IOIへの資金援助を決定しました。

援助を受けた機関はそれぞれ援助によって実施する予定のプロジェクトを公開しており、France-IOIはブロックチェーン技術やスマートコントラクトの研究のほかTezos開発者の教育や訓練の支援を行う予定だとしています。