業務停止命令を受けた投資ファンド企業マイ・クリプト・マイン

 

この記事のポイント

■アメリカテキサスで行われたホワイトカラー犯罪
■マイ・クリプト・マインはホワイトカラー犯罪を共謀したと判断
■アメリカテキサス州証券取引委員会(TSSB)が緊急業務停止命令

マイ・クリプト・マインは犯罪企業だったのか?

マイ・クリプト・マインというと、2018年11月にアメリカのテキサス州証券取引委員会(TSSB)から緊急業務停止命令を受けた投資ファンド企業として知られています。マイ・クリプト・マインは仮想通貨の投資を行う会社だったのですが、どうして業務停止命令を受けるに至ったのか、そのいきさつに興味がある人は多いのではないでしょうか?

実はマイ・クリプト・マインは、ホワイトカラー犯罪者と認定されているブルース・ピース氏および、同じくホワイトカラー犯罪によって弁護士資格をはく奪されたサミュエル・メンデス氏の代理で業務を行っていたことが分かっています。ちなみに、両者ともホワイトカラー犯罪に手を染めたということは公表されていますが、ブルース・ピース氏に関しては具体的に何を行ったのかは公表されていません。しかしサミュエルメンデス氏は、資金の不正流用や不正行為、不道徳な行為等複数のホワイトカラー犯罪を行った結果として、弁護士資格をはく奪されるに至ったようです。

価値がないトークンをビットクイック(BitQyck)で販売

マイ・クリプト・マインが緊急業務停止となった理由の一つに、価値がほとんどないトークンをBitQyckという仮想通貨投資会社を使って販売したことが挙げられています。価値がないことを知りながら、虚偽の宣伝をして販売したということが、業務停止命令につながったのかもしれません。

事件の発端は、2017年に始まりました。マイ・クリプト・マインの創設者でもあり社長を務めるマーク・スティーブン・ロイヤー氏は、ビットコインが欲しかったけれど買えなかった投資家たちを集めて、BitQyckに投資するように持ち掛けました。そして、当時は0.02ドル程度の価値しかなったトークンが、最低でも3ドルまで値上がりすると保証をしたとも言われています。投資家の中には、だまされて全財産を失ってしまった人もいたようです。

被害は未然に防ぐことができたのか?

マイ・クリプト・マイン社は、TSSBには登録をしていない未登録業者でした。投資物件も持っていなければディーラーとしての資格も持たず、企業として登録もしていなかったわけです。そのため、もしも投資家が上手い話に乗せられる前に、事前にリサーチをしていれば、もしかしたら被害を未然に防ぐことはできたのかもしれません。