投資家を保護するための非営利団体「証券投資者保護公社(SIPC)」の役割




 

この記事のポイント

■ブローカーや代理店などの業者が破綻した時に投資家を保護する目的で設立
■ブローカーなどの業者はSIPCメンバーになることが法律義務
■ドッド=フランク・ウォール街改革の一環

ドッド=フランク・ウォール街改革とは?

アメリカで2010年に設立されたドッド=フランク・ウォール街改革とは、分かりやすく一言で言えば、消費者保護法のことです。経済が不況な時には、金融機関が破綻するリスクは高くなります。万が一にも金融機関が破綻してしまった場合、そこに資金を預けていた投資家や預金者は大変な窮地に立たされてしまうわけで、そうした消費者を守るための法律が、このドッド=フランク・ウォール街改革なのです。証券投資者保護公社(SIPC)もまた、そうした投資家を保護するために設立された団体で、非営利団体つぃて活動しています。ちなみに、このドッド=フランク・ウォール街改革によって設立されたり影響を受けたりした機関は多く、証券投資者保護公社(SIPC)以外にも証券取引委員会(SEC)や通貨監督庁(OCC)、連邦準備制度(FRS)などがあります。

証券投資者保護公社(SIPC)の役割とは?

ドッド=フランク・ウォール街改革によって、仮想通貨をはじめとする有価証券などを取り扱う事業は、証券投資者保護公社(SIPC)のメンバーになることが法律によって義務付けられました。証券投資者保護公社(SIPC)が持つ役割は、万が一ブローカーや代理店などの業者が破綻してしまった場合においては、行方が分からなくなってしまった顧客の現金や資産を回収するとともに、顧客へより迅速に返却することとしています。

証券投資者保護公社(SIPC)は、ドッド=フランク・ウォール街改革の後に設立された団体ではありません。最初に制定されたのは1970年にさかのぼり、金融市場が崩壊する事態に対応するために設立されたものですが、当時は消費者を保護するという目的ではなく、仲介会社が多く倒産してしまうのを防止し、金融市場をより素早く安定させるために運営されていたようです。

ディーラーが破綻したら証券投資者保護公社(SIPC)がすることは2つ

万が一にもディーラーが破綻した場合には、証券投資者保護公社(SIPC)は2つの任務を遂行します。1つ目は、投資家への現金や証券の分配をディーラーに指示するということ、そして2つ目は、顧客が現金や証券を利用できない状況の中で、最大25万ドルまで、顧客の準資本残高においては最大で50万ドルまでを保険で提供するという点です。