政府機関の中国広東省深圳国際仲裁院(SCIA)がビットコインを「財産」と認める判決を下す




この記事のポイント

・中国広東省深圳国際仲裁院(SCIA)がビットコインを「財産」として認定する判決を下す
・中国国内で仮想通貨を「財産」として認める判決が出るのは2例目
・国内資本の海外流失を懸念する中国政府は、仮想通貨を厳しく規制している

2018年10月25日、中国広東省国際仲裁院(SCIA)はウィーチャットの公式アカウントで、ビットコインの仮想通貨を財産と認定し、これを法律で保護するとの判決を下したことを発表しました。仮想通貨の規制強化が進む中国国内で、政府機関がこのような判決を下したことは異例であるとして、注目を集めています。

「財産」として認定判決された仮想通貨

この判決が下されたのは、株主権訴訟に関する裁判で、具体的にはビットコイン(BTC)・ビットコインキャッシュ(BCH)・ビットコインダイアモンド(BCD)の3通貨を「財産」として認めるというものです。

SCIAはこの判決について、中国国内では政府主導で仮想通貨の規制強化が進んでいる現状を踏まえた上で、ブロックチェーンによって裏付けられる仮想通貨は、根本的には法定通貨とは異なるものであるが、現在の法律では保有が禁止されておらず、現行の民法および契約法に基づいてビットコインを財産と認定するものであるとしています。

ただし、SCIAは、ビットコインは決済通貨ではないとし、あくまで所有財産としての扱いにおいて法律で保護されるものであるとしています。

仮想通貨の「財産」認定判決は中国国内で2例目

中国において仮想通貨を「財産」として認定するという判決は、今回の例に先んじて上海市虹口区人民法院がイーサリアムを財産として認めるという判決を出しており、今回が2例目となります。

中国では仮想通貨の規制の強化が進んでいます。2017年9月には国内でのICOが禁止され、中国国内の仮想通貨取引所はすべて海外に拠点を移さざるをえない状況になりました。このことは、ビットコインやイーサリアムの下落を招く原因となったと言われています。

国内資本の海外流失を懸念する中国政府は、仮想通貨を厳しく規制

さらに2018年の夏には、中国国内における電子決済アリペイとウィーチャットで仮想通貨を購入することを禁止、中国第三の都市である広州市では、仮想通貨イベントが禁止されました。

中国政府が仮想通貨を厳しく規制する背景には、仮想通貨を経由した国内資本の海外への流出を防ぎたいという意図があります。中国では富裕層の国外流出が急増しており、国内資産の海外流出が問題化しています。

今回の判決は中国における仮想通貨市場の現状に良い影響を与えることが期待されるばかりでなく、仮想通貨市場全体から見ても、ビットコインの保有を促す材料になるのではないかと、期待が高まっています。