リップル社と提携した清華大学付属研究所の清華大学フィンテック研究所(THUIFR)

清華大学フィンテック研究所(THUIFR)は、清華大学付属研究所です。2019年1月、リップル社との共同で中国の大学院生向けにブロックチェーン技術研究に対しての奨学金プログラム(Blockchain Technology Research Scholarship Program:BRSP)を開始したことを発表しました。

THUIFRについて

・中国を代表する名門大学による金融技術の開発機関
・ブロックチェーン技術開発と人材育成のための奨学金プログラムを開始
・ブロックチェーン技術の国際規制も学べる

中国を代表する名門大学による金融技術の開発機関

清華大学は中国有数の名門大学で、過去には習近平国家主席や前国家主席の胡錦濤氏など錚々たるメンバーを輩出しています。特に数学やコンピューティング分野に高い実績を持ち、被引用回数上位1%の論文を世界で最も多く書いているのが同大学の研究者たちです。その数は、マサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学などアメリカの名門大学を上回ります。また、科学、技術、工学、数学と分野を広げても、清華大学の研究者の論文が数年後に世界1位になると予想されています。THUIFRは、金融技術の関連部門を統合的に研究するために、同大学のPBC金融学部、学際情報研究所、ソフトウエア学部、法科大学院が共同して2017年に設立されたものです。

ブロックチェーン技術開発と人材育成のための奨学金プログラムを開始

中国の仮想通貨に対する厳しい規制は有名ですが、実はブロックチェーン技術の開発には非常に積極的です。清華大学のフィンテック研究も世界的な業績を上げており、THUIFRでは、ブロックチェーン技術の開発と国際的な仮想通貨関連の規制方針に焦点を当てて研究開発を行っています。今回、リップル社と提携して開始した奨学金プログラムも、ブロックチェーン技術開発のための若手研究者育成のためのもので、中国各地の大学院から優秀な人材を募り、この分野で中国全土のイニシアチブを握ろうというものです。

ブロックチェーン技術の国際規制も学べる

THUIFRのIvy Gao国際協力開発ディレクターによると、BRSPはブロックチェーン技術の開発だけでなく、学生がこの分野に関する最新の国際規制について広い見解を持てるようサポートすることも大きな目的とのことです。このプログラムで学んだことが、将来の研究やキャリアにも役立つだろうと学生に呼びかけています。