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Peacecoinとは?
今回紹介するPeacecoinは2017年に阿部喨一という日本人が考案し、エストニアの設立したPEACE COIN OÜという会社で開発した仮想通貨です。
仮想通貨には様々な開発目的、目標がありますが、このPeacecoinは特にユニークなものです。
今回はPeacecoinの開発経緯を辿り、このユニークな仮想通貨を紐解きます。
・地域社会に根差した新たな経済圏の構築
・心理学と協力した社会実験の実施
まったく新しいコンセンサスアルゴリズムの採用
Peacecoinはコンセプトとして「ARIGATO CREATION」(感謝創造)を掲げています。
これはCredit Creation(信用創造)と対比する言葉で、PoT(Proof of Thanks)という新しいコンセンサスアルゴリズムがその根幹を支えています。
PoTは対価として仮想通貨を送ったときに、ポイントカードにポイントが溜まる要領で報酬としてコインが支払われる承認方式です。
つまりPeacecoinを使えば使うほど、保有量が増えていくのです。
そして逆にPeacecoinは使わなければ保有量が減少する仕組みも備えています。
信用創造ではお金を借りる人の信用によってお金の流通量が増えますが、信用創造ではよりお金を貯めている人にお金が集まってしまいます。
Peacecoinはお金は感謝の気持ちとして支払うことで増えていくので誰かひとりのもとへ集まることなく、あらゆる人にお金が行き渡ります。
地域社会に根差した新たな経済圏の構築
Peacecoinは地域社会に根差した新たな経済圏の構築を目指しています。
Peacecoin自体はグローバルなもので特定の地域に根差しているわけではありませんが、各地域のローカルな通貨と結びついて交換できるようにすることでPeacecoinプラットフォーム全体で地域通貨を活用可能になり、より流動性が上がります。
そして人口が多く地域通貨の使用が活発なところではトークンの増大率を抑制し、そうでないところは増大率を上げて地域の活性化を促すなどPeacecoinを地域振興に利用することができます。
地域社会のほかにもPeacecoinは企業内での人事やコミュニケーションに活用したり家事育児と言ったアンぺイドワーク(賃金が支払われない労働)の対価など、現代の貨幣で支払うことのできないものに利用が可能です。
現在Peacecoinの開発チームはPeacecoinを実際の通貨のように使用するための基盤づくりに努めています。
心理学と協力した社会実験の実施
Peacecoinの開発チームは心理学者と提携して、仮想通貨が社会に浸透した場合、人間の心理にどのような影響を与えるかの社会実験を行っています。
日本では千葉県千葉市稲毛区にある社会実験施設「TREE」で実験を行っています。
このほかにもPeacecoinの開発チームは2018年中に国内外で10数件の社会実験を実施し、人間の心理の分析のほか、PoTでの適切な増減価の割合などを見定めていく予定となっています。
Peacecoinの価格推移と購入方法
Peacecoin (PEC) price, charts, market cap, and other metrics | CoinMarketCap
Peacecoinは公開後ほとんど価格が動いていません。
まだ実験段階の通貨であり、今後どのように値動きするのかも分からない状態です。
Peacecoinは公式のウェブサイトのほか公式のTwitterアカウントや、Facebookアカウントでも情報発信を行っています。
Peacecoin開発チームは今後Peacecoinを体感できるイベントを行っていく予定なので、情報をチェックしてみてはいかがでしょうか。
Peacecoinはまだ国内の取引所には上場していないため、購入する場合には海外の取引所にBitcoinを送金し、交換する必要があります。