Nan Fung Groupや麦肯锡でも重要なポストにある詐欺で告発されたRaymond Yuan氏

Raymond Yuan氏は広く知られている香港の証券アナリストです。クラウドマイニング詐欺を行ったとして2018年11月に告発されました。そこで、Raymond Yuan氏とはどんな人物なのか、どんな詐欺の手口で告発されたのかを見ていきます。

Raymond Yuan氏とクラウドマイニング詐欺について

・マッキンゼーのアナリスト
・ポンジスキームで告発される
・詐欺に悪用されやすいクラウドマイニング

マッキンゼーのアナリスト

Raymond Yuan氏は、自身のラジオ番組を持つ香港では著名な証券アナリストです。研究機関として国内外から高い評価を受けるイギリスのラフバラー大学で数学、化学、物理学を学び、インペリアル・カレッジ・ロンドンで化学工学の修士号を取得しています。その後、上海の塗装関連企業「AkzoNobel Decorative Coatings」にて研究開発に携わりました。2015年からMcKinsey & Company(中国語名「麦肯!阜i」)に入社し、アナリストとして上級職まで登りつめ、2018年4月からはジュニアスペシャリストに就任しています。また、2018年には、香港のNan Fung Group (南豐集團)という中国本土向けの土地開発関連企業の上級副社長にも就任しているようです。

ポンジスキームで告発される

そんなYuan氏が今回告発されたのは、「ポンジスキーム」という手口の詐欺でクラウドマイニングに投資家を誘導したからだと報道されています。ポンジスキームとは、実際は資金を運用していないのに高配当の利回りが実現可能な案件として出資者に持ちかけ、出資者の出資する資金によって配当を賄おうとする手口の詐欺です。出資する人がいなくなれば名目上の配当金を用意できなくなってしまうため、いずれは確実に破綻します。Yuan氏は、自身の知名度を利用して「大儲けができる」などと虚偽の説明で出資者を集めたことで、被害者から集団で告発を受けました。被害総額は約1億円(690万香港ドル)にも上るそうです。

詐欺に悪用されやすいクラウドマイニング

Yuan氏は「投資界の魔法使い」と呼ばれるほど株式市場の知識が豊富で、投資関連のラジオ番組のホストを務めるほどその界隈では知られた存在です。そんな著名人が詐欺を働いたとして香港では衝撃が走っていますが、クラウドマイニングの特性上、どうしても詐欺に悪用されやすいため、うまい投資話に簡単に乗らない用心が必要でしょう。