ブロックチェーン専業会社のLayerXを立ち上げたGunosyの創業者福島良典氏

 

株式会社Gunosyの福島良典氏が、2018年8月、AnyPayとの合弁会社「LayerX」を立ち上げました。福島氏は、東京大学大学院に在学中にGunosyをスタートさせ、創業して以降は代表取締役、CEOを務めてきましたが、LayerXの代表取締役社長として注力するためにGunosyのCEOを退任しています。

福島良典氏が設立したLayerXについて

・ブロックチェーン専業会社
・Gunosyの代表を辞めてLayerXを設立した理由
・取引所を始める予定はない

ブロックチェーン専業会社

福島氏によると、LayerXの業務はブロックチェーンに特化したコンサルティング事業、独自通貨の設計コンサルティングやコード監査などのトークン事業、仮想通貨のマイニング事業のおもに3つです。なかでもトークンの開発に力を入れていくそうですが、福島氏は自社でゼロから開発するのではなく、ICOを検討中の企業やすでにICOを実施している企業との共同開発を考えていると言います。また、今後はICOの成功プロジェクトも増えて、トークンのコード監査やコンサルティングの需要が高まるとの予想です。マイニングに関しては、収益追求のためではなく、現在の中国一極集中の状況を変えるために行うとしています。

Gunosyの代表を辞めてLayerXを設立した理由

福島氏は、これまでGunosyはスマホメディアとその広告ビジネスの事業一本でやってきて、それを支える優秀なエンジニアが多く在籍していることが強みだと言います。しかし、スマホが登場して十余年、だいたいのサービスが出揃った今、福島氏はこれからは既存のメディアより新しい領域に成長機会があると考えました。さまざまな領域を検討した結果、可能性が最も感じられるのがブロックチェーン領域だったとのことです。また、「自分は起業家気質で常に新しい領域でチャレンジしたいから」というのも、福島氏がGunosyの代表を辞めてLayerXに注力する理由だと言います。

取引所を始める予定はない

なお、福島氏によるとブロックチェーン専業といっても、LayerXで仮想通貨交換業を始める予定はないとしています。なぜなら、国内の取引所はブロックチェーンというより従来の中央集権的な仕組みでできているため、これから取引所の運営に乗り出してもブロックチェーンのノウハウが得られないと判断したからだそうです。ただ、将来的には取引所のような交換業が必要になる可能性もあるため、今後決して仮想通貨交換業の申請をしないというわけではないと語っています。