日本のプロジェクト「プロジェクト・ステラ」とは




この記事のポイント

■日本銀行が欧州中央銀行と共同で研究開発
■証券決済システムへの応用を模索
■分散型台帳技術を調査研究するプロジェクト

日本銀行のブロックチェーンプロジェクト

プロジェクト・ステラは、日本銀行が欧州中央銀行(ECB)と共同で進めているプロジェクトです。このプロジェクトはまだ実用化されているわけではなく研究開発の段階ですが、ブロックチェーン技術を用いた分散型台帳技術の調査を行い、証券決済システムへ応用することを目的としたプロジェクトとなっています。

プロジェクト・ステラは2016年末に始動したプロジェクトで、研究開発を行うブロックチェーン技術は、ビットコインなどに採用されているパブリックブロックチェーンタイプではなく、HyperLedger Fabricと呼ばれるプライベートブロックチェーンです。これはミドルウェアを用いたブロックチェーンで、ノードは数十台レベルとなり、規模としてはそれほど大規模というわけではありません。

2018年現在ではフェーズ2

プロジェクト・ステラは、いくつかのフェーズごとに、目的を設定して実証実験などを行いながら進められています。2017年9月にスタートしたフェーズ1においては、日銀が活用している日銀ネットと欧州中央銀行が活用しているTarget2という資金決済システムの上で、ブロックチェーン技術をいかに搭載するかという点が実証実験され、見事に成功しています。もちろん、プロジェクト・ステラはすべてが順風満帆に進んでいるわけではなく、処理時間が長くなったりノードが正常に取引をしなかったりといったトラブルも起こりましたが、解決しながらプロジェクト開発が進められています。

2018年12月現在ではフェーズ2が終盤となっていて、資金と証券の取引においてどのように実用化するかについての検討が行われています。ブロックチェーン技術もHyperLedger Fabric以外にCordaやElementsなどを使ったプロトタイプが開発されるなど、実用化に向けて最終的な試行錯誤が行われているわけです。

法的な規制が急がれる

日銀がブロックチェーン技術を採用したプロジェクト・ステラはそろそろ実用化に向けて最終的な詰めに入るとみられています。しかし実際に実用化の準備が整っても、法的な規制がシッカリと整備されない段階では、日銀は実用化に踏み切ることが難しいのではないかという懸念もあります。今後、法的な整備や規制がどのように進められていくのか、注目が集まっています。