ハスケル言語の開発者の一人でありIOHKの上級研究員を務めるPhilip Wadler氏

 

Philip Wadler氏はハスケル言語の生みの親のコンピューター科学者で、現在はブロックチェーン技術の研究開発会社「IOHK」の上級研究員としても活動しています。

Philip Wadler氏について

・ハスケル言語の開発者としてIOHKに招かれる
・プログラミングの権威
・カルダノプロジェクトのイベントに登壇

ハスケル言語の開発者としてIOHKに招かれる

IOHKは、イーサリアムの開発でも有名なCharles Hoskinson氏がCEOを務めるブロックチェーンプロジェクトの会社です。同社のプロジェクト「カルダノ」は、他社では難しいような高品質の技術を目指して研究開発が行われており、最終的には全世界で30億人が使用するプラットフォームを目指しています。ブロックチェーンのプロトコルは量子コンピュータ対策や拡張性保持など、多くのユーザーを維持するために高度な知識を必要とするため、Hoskinson氏はIOHKにはハスケル言語という特別なプログラミング言語を使える専門家を雇いたいと考えました。そこで、そのハスケル言語の開発者でもあるPhilip Wadler氏に声をかけ、同社に加わってもらうことになったのです。

プログラミングの権威

Wadler氏は2017年にIOHKに入社しましたが、同時にエジンバラ大学では理論コンピュータサイエンスの教授も務める人物です。また、ACMやエジンバラ王立協会の特別研究員であり、以前はスタンフォード大学、オックスフォード大学、カーネギーメロン大学、Xerox Parc、Bell Labs、Avaya Labsなど数々の大学や研究機関で活躍していました。Wadler氏の論文は世界で24,000本以上の論文に引用されるほどの権威であり、ハスケルのほかJavaやXQueryの開発にも貢献するなど、この分野の最重要人物の一人です。また、講演活動にも積極的で会津からチューリッヒまで世界中から招待を受けて講演を行っています。

カルダノプロジェクトのイベントに登壇

そんなWadler氏は、2018年12月、エジンバラで開催されたカルダノプロジェクトの公開イベント「Plutus Festival」に登壇しました。これは、カルダノブロックチェーンのために開発された「Plutus」と「Marlowe」という2つのツールのお披露目のためのイベントです。Wadler氏は講演において、「多くの仮想通貨関連の企業のなかでも、査読を経た研究をベースに開発を行うIOHKはとてもユニークで、信頼性が高い」などと語りました。