Horizo​​ns Venturesを通じてBakktに出資した李嘉誠(レイ・カーセン)氏




李嘉誠(レイ・カーセン)氏は、香港一のコングロマリットである長江和記実業(CKハチソンホールディングス)の前主席で、世界28位の大富豪です(2019年フォーブス誌発表)。また、投資家としても有名で、Horizo​​ns Venturesは李氏のハイテク分野への投資のために創設されたベンチャーキャピタルです。2018年、李氏が同社を通じてICE(インターコンチネンタル取引所)のデジタルアセットプラットフォーム「Bakkt」に出資したことが報じられました。

李嘉誠氏について

・叩き上げの成功者
・香港最大のコングロマリットを築く
・Bakktへの出資が報じられる

叩き上げの成功者

李嘉誠氏は1928年に広東省で生まれました。日中戦争を逃れて香港に渡りますが、早くに父親を亡くしたため12歳ごろには一家を背負って働かざるを得なくなります。茶楼の給仕や時計店や金物店の店員をしながらお金を貯め、1950年に友人や親戚に借金して長江塑膠廠を設立しました。これはプラスチックの製造会社で最初のうちは石鹸ケースなどを作っていましたが、李氏はイタリアに渡って現地の造花工場で働きながら造花製造の技術を身に付けます。帰国後、同社で「香港フラワー」なる造花を売り出すと、それがたちまち大人気となって今日の成功への第一歩を築きました。

香港最大のコングロマリットを築く

李氏によると、30歳を前にして働かずとも家族を養っていけるほどの成功を手にしたそうです。しかし、ビジネスへの思いが強く、その後長江実業有限公司を設立して不動産業に進出します。1967年の反英暴動で暴落した不動産をこれまでの蓄えで買い漁り、その後の不動産価格の上昇でさらなる成功を手にします。さらに、香港電灯や和記黄埔などの大手企業を買収して規模を拡大しつつ、天安門事件の起こった1989年には中国から避難する企業が多いなか、中国への投資を逆に増やすなどして同社を香港一のコングロマリットへと導きました。

Bakktへの出資が報じられる

90歳を目前に長江和記実業の主席から退いた李氏ですが、その後も自身の設立した基金で教育と医療に力を入れつつ、ベンチャーキャピタル「Horizo​​ns Ventures」を通じてハイテク分野への投資を続けています。2018年12月には、ICEのデジタルアセットプラットフォーム「Bakkt」の投資ラウンドに参加したことが報じられました。Bakktの開設は遅れている状況ですが、李氏が投資したというニュースはポジティブに受け止められています。