香港証券取引所(HKEX)の仮想通貨に関する姿勢は?




この記事のポイント

・中国本土の取引所の連携の行き詰まりが背景
・香港は古いビジネスモデルのまま
・仮想通貨事業に対しては既存の金融規制に従うべき

ブロックチェーン企業の買収を本格化

2018年9月21日のブルームバーグの記事の中で、ブロックチェーン企業やテック企業の買収を香港証券取引所(HKEX)が模索していると紹介されました。その背景には、従来の戦略の行き詰まりが関係しているようです。従来は中国本土の取引所と連携することで収益を上げるスタイルを模索していました。しかしこの方法がなかなかうまく機能していません。しかも状況は米中の貿易戦争の悪化によって、ますます進まなくなる懸念も出てきています。ブルームバーグによると、香港証券取引所(HKEX)では今後3年間を目安に、従来のビジネスモデルを転換しようとしています

アメリカの証券取引所との違い

ブルームバーグでは、香港の旧来のビジネスモデルからの脱却が今後の課題と指摘しています。香港証券取引所を見ると、収益は100%取引決済手数料によるものです。しかしほかの取引所は、多彩な収益源を確保しています。例えばアメリカのナスダックを見てみると、データ関連で19%・テクノロジー市場が13%収益源となっていて、取引決済手数料以外が30%占めています。手数料ビジネスがうまく回らなくなっても、ほかから収益を得ることが可能です。しかし香港証券取引所の場合、手数料収入がダウンすれば、ほかで補填するすべがないです。

このビジネスモデルをどう変更するか、その対策の一つとして、ブロックチェーン企業やテック企業の買収があるといいます。実際香港証券取引所のCEOが、3つの投資銀行とこの問題について会談を果たしたといわれているほどです。

仮想通貨に対するスタンスは?

香港証券取引所(HKEX)では2018年10月18日に、ブロックチェーンや仮想通貨の事業を担う企業に関するレポートを中国経済事務所と研究所とともに作成・発表しました。この中で、商業や決済、株式など多ジャンルでブロックチェーンとAI技術の可能性について検討されています。ブロックチェーンは革新的な技術である半面、投資・商業・決済分野と共通点が多く認められると結論付けられました。このため、ブロックチェーンも既存の金融規制に従うべきという見解をこのレポートの中で公表しています。金融規制の中には「一貫性の原則」もあり、ブロックチェーンだけの例外を認めるのは必要最小限になる方針とのことです。