世界で初めての政治資金調達のための仮想通貨プロジェクト「Harapan Coin(ハラパンコイン)」




 

「Harapan Coin(ハラパンコイン)」とは、マレーシア連邦領省のハリド・アブドゥル・サマド大臣が、政治資金調達のためにマハティール・ビン・モハマド首相とマレーシア中央銀行に提示した仮想通貨プロジェクトです。世界で初めての政治資金調達のための仮想通貨プロジェクトですが、マレーシアではまだ仮想通貨が合法か違法かが決着しておらず、Harapan Coinの行方もまだはっきりしていません。

Harapan Coin(ハラパンコイン)に関する問題

・中央銀行の承認を得る前に資金を集めていた
・仮想通貨に対する適切な規制が求められている
・プロジェクト自体の価値は認められている

中央銀行の承認を得る前に資金を集めていた

マレーシアのリム・グアンエン財務大臣によると、すべての仮想通貨のプロジェクトは、事前にマレーシア中央銀行に相談しなければならないことになっています。どんな形態の仮想通貨でも、発行する当事者や発行目的にかかわらず、その決定権はマレーシア中央銀行にあり、その決定に従う必要があります。ところが、サマド大臣がパカタン・ハラパン党への寄付を募るために発足したHarapan Coinのプロジェクトは、中央銀行の承認を得る前にすでにいくらかの資金を調達していたことが明らかになりました。サマド大臣によると、Harapan Coinの提案書を中央銀行に提出する準備を進めていたのですが、その承認が得られる前に、思わぬ勇み足という形になり波紋を呼んでしまったのです。

仮想通貨に対する適切な規制が求められている

マレーシア国会では、政府がHarapan Coinのプロジェクトに着手するより先に、仮想通貨に対する適切な規制を設けることを要求しています。マレーシア政府としても仮想通貨を違法と断じるのではなく、既存の法律に沿う形でルールの範囲で利用していく方向で検討しています。今度、中央銀行から仮想通貨についての新しいガイドラインが発表されるので、それに従って仮想通貨のプロジェクトを進めてほしいとも言っています。

プロジェクト自体の価値は認められている

承認を得る前に資金を集めてしまったことで批判されているサマド大臣のHarapan Coinですが、このプロジェクト自体は内外から意義のあることとして注目されています。アリババグループのジャック・マー氏も、上手に管理して利用すれば政府にとっても価値あるものになると評価しています。一方、批評家のなかには、必要な時に情報開示ができるようにするなど、国民の利益に反しないように透明性を確保する必要はあると指摘する声も挙がっています。