ドイツの中央銀行・ドイツ連邦銀行(ブンデスバンク)がブロックチェーン決済システムのテストに成功




 

この記事のポイント

・ドイツ中央銀行が2つのブロックチェーンを用いた証券決済システムの性能テストが成功したことを発表した
・2つのシステムの開発には2年を費やしたが、すでに現実の使用に耐えるレベルとなっている
・世界各区で中央銀行がブロックチェーン技術の導入や仮想通貨導入の動きを見せている

2018年10月25日、ドイツの中央銀行であるドイツ連邦銀行(ブンデスバンク)が、ドイツ・ボルセ・グループ(Deutsche Börse Group)と共同開発を進めていた2つのブロックチェーンベースの証券決済システムについて、性能テストが成功したことを明らかにしました。

・約2年をかけたプロジェクト

この開発は2016年からスタートしており、2017年2月にその意向が発表されていたものです。開発のベースとなっているのは「ハイパーレッジャー・ファブリック (Hyperledger Fabric)」のバージョン1.0と「デジタル・アセットプラットフォーム (Digital Asset Platform)」です。

同システムは定期の支払いや利払いの他、証券取引と満期債券の返済をサポートします。性能テストの結果、現実の金融市場での使用に要求されるレベルの負荷に耐えられることが判明しており、実用までの改善にも期待が持たれています。

約2年の期間を費やしたプロジェクトの性能テストが成功裏に終わった事に対し、ドイツ・ボルセ・グループのバーソルド・クラック氏は非常に満足しており、金融部門でのブロックチェーン技術の将来性に期待している旨をコメントしています。

・各国中央銀行が進める分散型台帳技術

中央銀行による分散型台帳技術の研究開発は、ドイツだけではなく世界各国で行われています。日本銀行は、欧州中央銀行(ECB)と「プロジェクト・ステラ」と呼ばれる調査プロジェクトを共同で進めており、証券の決済システムへの応用などについて研究を進めています。

ただし、日銀のブロックチェーン技術に対する見方は猜疑的で、すでにブロックチェーンベースの決済システム実用化に向けて実験を成功させたドイツと比較し一歩遅れている印象は否めません。

ドイツ国内では、メガバンクのドイツ銀行がブロックチェーン技術が金融業や商取引のあらゆる分野に与える影響の大きさを考慮し、導入検討を進めています。

EU加盟国スウェーデンでは、中央銀行であるスウェーデン中央銀行がすでに仮想通貨e-Krona(イー・クロナ)を発行しており、2021年までに国全体として、完全なキャッシュレスに移行する旨を発表しています。