アメリカの金融を監視するFINRAとTezosの関係を紹介!




証券やデリバティブの取引には公正を期するために様々な制度が存在しています。

そのひとつが業界の健全な発展や投資家の保護を目的とする自主規制機関です。

日本では日本証券業協会が、そしてアメリカではFINRAと呼ばれる機関が、自主規制機関として証券会社などを監視しています。

Tezosをはじめ仮想通貨は証券ではありませんが、それゆえに自主規制機関との関係が強くなっています。

FINRAについて
・FINRAの概要
・FINRAと仮想通貨
・FINRAとTezosの関係

FINRAの概要


FINRAはニューヨーク証券取引所への加盟企業および取引市場の監視や規制、投資家の保護を目的に、2007年に米国証券業協会(NASD)の後を継ぐ形で設立された非営利の民間協会です。

正式名称をFinancial Industry Regulatory Authorityと言い、日本語では「アメリカ金融取引業規制機構」と表現します。

アメリカで証券仲介ブローカー業を行うにはFINRAへ登録し、認定を受ける必要があります。

市場の監視のほか違法行為の摘発も行っており、不正が発覚した企業や投資家に対し罰金や業務の停止などを命ずることもできます。

FINRAの業務は多岐にわたっており、個人投資家の教育や投資に関するトラブルの仲裁などをすることもあります。

FINRAと仮想通貨


2018年8月16日、FINRAは投資家へ向け、ICOへの注意喚起文書を発表しました。

ICOは仮想通貨のトークンを投資家へ売却する形で出資を募り、開発資金などの調達をする手法を指します。

FINRAはICOに投資家を保護するための規制が整備されていないことに懸念を表明したのです。

実際に過去のICOには資金を調達したのにその後一切開発が進まない仮想通貨や、最初から持ち逃げを目的としていたと思われるものもありました。

FINRAはICOに参加する場合は本当にトークンを受け取ることができるのか、トークンで取引をすることができるのかを充分に検証する必要があり、ほとんどのICOにおいてその保証はされていないとしています。

FINRAとTezosの関係


2018年11月16日、米国証券取引委員会は「Statement on Digital Asset Securities Issuance and Trading」という声明で仮想通貨やICOで発行されたトークンは今後有価証券として扱うことを発表し、連邦証券取引所にない通貨の発行者を提訴しています。

正式に仮想通貨が有価証券となることで、FINRAは仮想通貨や仮想通貨取引所への監視を強めていくことが予想されます。

Tezosは2017年7月に行ったICOが「無登録の証券販売」であるとして複数の訴訟を起こされていますが、米国証券取引委員会の決定はTezosにとって不利な形で働くかもしれません。

またFINRAは2018年4月に、Tezosの創業者であるアーサー・ブレイトマンに対し2万ドルの罰金を課し、2020年までブローカーやディーラーへの接触を禁止しました。

ブレイトマンはTezosの開発当時に金融大手のモルガン・スタンレーに勤務しており、金融商品を取り扱いながら別の開発活動に従事していたことを公表していなかったため、罰金と罰則を課せられた形となります。

FINRAの処分に対しブレイトマンは「否定も肯定もしない」としており、ブレイトマンの弁護士は「FINRAとの和解はTezosネットワークの立ち上げとは無関係であり、アーサーは今回の罰金や罰則は考慮せず、いつでも進んでFINRAと協力するでしょう」としています。