世界中の富が集まるUAEでFalcoinは存在感を示せるのか?

Falcoinとは?

アラブ首長国連邦(UAE)で生まれた数少ない仮想通貨の1つがFalcoinです。

Falcoinの3つの特徴
  • 意外とUAEでは仮想通貨が人気がでなかった理由。
  • 今、ドバイを始めとして、UAEでは仮想通貨が盛り上がり始めた。
  • Falcoinは、使い勝手の良さでUAEの市場で存在感を示そうとしている。

一体、Falcoinはどんな通貨なのか?そして、UAEの中でどこまで存在感を示すことができるのか?検証します。

仮想通貨は、世界の富が集まるUAEでは人気がない

ヨーロッパやアジアで盛んに取引される仮想通貨。オイルマネーが集まるアブダビや、世界一豪華な観光地として話題のドバイなどを擁し、世界中の富が集まっているアラブ首長国連邦(UAE)でも、盛んに仮想通貨取引が行われているように思われます。

しかし、近年までUAEでは仮想通貨はほとんど注目されていませんでした

UAEの人が信仰するイスラム教では、イスラム法(シャリーア)によって金融取引の原則までもが決められています。それによると、イスラムの経済とは現物によるリアルな取引が基本であり、利息などによる金銭投機はよろしくないとされています。

そのため、仮想通貨はシャリーアに反しているとみなされ、UAEでは人気が出なかったのです。

その現状を打破したのは、ワングラムというUAE産の仮想通貨でした。ワングラムは金を裏付けとしており、現物経済を重視するシャリーアに反しないとされています。

その後、ドバイのムハンマド首長は、2021年以降ドバイの取引は50%がブロックチェーン化されると宣言し、UAEでの仮想通貨の存在感が一気に高まりました。

UAEでFalcoinは存在感を示せるか?

Falcoinは、2017年7月に取引を開始した、UAE産の仮想通貨です。(ICOでの調達資金歴代2位を記録したFilecoinとよく間違えられますが、全くの別物です)

QRコードを利用して取引が可能なFalcoinWalletや、利用者の間でコミュニケーションがとれるFalchat、Falcoinの現状を確認できるFalcoin Explorerなど他にはない機能を実装して、使い勝手の良さを追求した仮想通貨だと言えます。

しかし、それ以外の機能は従来のブロックチェーン通貨と大差なく、差別感を出せずにいます。そのせいか値動きもあまりパッとしません。

これから仮想通貨市場が発展していくであろうUAEの中で、数少ない国産コインであることからFalcoinの将来性は高いものと思われます。しかし、その波に乗るには、シャリーアに反しない特徴を打ち出す必要があるようです。

Falcoinの将来性

Falcoin (FAL) price, charts, market cap, and other metrics | CoinMarketCap

取引開始は2017年です。取引開始後は値を上げ、1ヶ月ほどで取引開始時の価格に近づいていきました。その後、徐々に価格が上昇し、2017年10月には最高値を記録します。しかし、11月に入ると急落し、現在は取引がほとんどされていない状態です。

地域での利用を目的とした仮想通貨は多く存在し、社会的意義を背負って発展していった仮想通貨も少なくありません。Falcoinは公式サイトで2020年までのロードマップを打ち出していますが、TwitterなどのSNSの更新は現在なく、bitcointalkなどの掲示板にも書き込みがほとんどありません。ほとんど値動きがないことや最新の情報を入手することが困難なことから、取引には十分な注意が必要です。

Falcoinの主な取引所
取引可能な取引所の情報はありません。