賭け事の中には未来に起こることを予測し、お金を賭ける「予測市場」と言うものがあります。
代表的なものとしてはどの馬がレースでどんな順位になるのかを当てる競馬や、欧米で盛んに行われるブックマーク形式のギャンブルが挙げられます。
2018年6月にはイギリス最大のブックマークであるWilliam Hillで「サッカーワールドカップ日本代表がワールドカップを優勝する」という予測に251倍ものオッズがついたことも話題となりました。
しかし実は予測市場は単なる賭け事には収まりません。
経済学には「みんなの考えることは案外正しいこともある」という「群衆の知恵」という概念があり、株価や為替などの分野に対し、予測市場で集めた大衆の意見をベースに予測する「社会的予測」という手法が表れています。
そこで「社会的予測」を成立させるため、より精度の高い予測市場を提供する仮想通貨として「Delphy」が開発されました。
・Delphyの作る予測市場
・Delphyの価格推移と購入方法
従来の予測市場の欠点とは?
現在の予測市場には、競馬で言うJRAのような中央集権的な管理者がいます。
管理者は予測に対するオッズの算出や結果の選択、掛け金の集金や配当の支払いなどを行っていますが、管理者がオッズを改ざんしたり、事実とは異なる結果を選ぶなどの不正を働く可能性を排除できません。
また何らかの理由で管理者が不在となったときに配当を支払うことができなくなってしまうことも考えられます。
さらに現在の予測市場では管理者に対して手数料を支払う必要があるため、賭け事に参加したときの期待値が元金を下回ってしまうことや、参加者が限定されてしまう点も問題視されています。
Delphyの作る予測市場
そこでDelphyはブロックチェーン技術を使って、非中央集権型の予測市場プラットフォームを提供します。
Delphyのプラットフォームは参加者に対して未来の問いを投げかけ、予測を的中させた参加者に対して配当としてDelphyを渡します。
管理者がいないために従来の課題が解決されており、手数料の削減や公正な配当が保障されます。
2018年2月にはDelphyプラットフォームを利用できるスマートフォンアプリを公開しており、独自の交流用SNSや個人間送金を利用できるようになっています。
公正な予測市場を作ることによって、従来の統計や機械学習を使った手法では予測の難しかった事柄でも、より信頼性の高い予測が可能となります。
為替や株価と言った分野はもちろんのこと、スポーツやエンターテイメントと言った分野にまで予測市場の手が回る可能性もあります。
Delphyの価格推移と購入方法
Delphyは2017年11月に公開され、12月には価格が急上昇しましたが2018年に入ったら価格は落ち着き、現在は公開時の数倍程度で推移しています。
予測市場を対象とした仮想通貨としては、AugurやGnosisと言ったものが先に存在していますが、スマートフォンのアプリをリリースしているのはDelphyのみです。
この独自性が注目を浴びれば、価格は再び上昇するかもしれません。
DelphyはTwitterとFacebookで最新情報を発信しており、チェックしてみてもいいでしょう。
Delphyは日本の取引所では購入できないため、海外の取引所へBitcoinやEthreumを送って交換してください。